睡眠と仕事の効率おそろしい関係

今日は睡眠と仕事の効率についてのお話しです。

あなたの睡眠時間はどのくらいですか?
最近では、スマホやスマートウォッチで睡眠ログを取っている方もいますよね。

今日は、睡眠と仕事の効率の関係についてお話しします。

仕事をする上で、睡眠はとても重要なのです。
それを経営者が理解をして、
経営者の在り方や社内の制度にまで気を配っている
企業の事例についてもご紹介します。

★日本人は睡眠不足

日本人の睡眠時間はOECD加盟国で最下位です。
30か国平均は8時間23分で、日本は7時間22分で最下位なことを
ご存知でしたか。

※出典:日経ビジネス掲載 OECD「Gender Data Portal 2019」

7時間寝ていると聞くと、結構睡眠時間長いなという印象を受けたのですが
他の国の人はもっと寝ていると知って驚きました。

日本人の睡眠時間が短い理由には3つあります。
東洋経済オンラインで読んだニュースでは
このように紹介されていました。

1.働きすぎ
日本人の労働時間は、年間では減少傾向にあるそうです。
しかし、平日1日あたりの労働時間は増えています。
つまり、土日祝日に休む分、平日の残業時間が多くなっている。
そのせいで睡眠不足になっているということです。

2.通勤時間が長い
特に都市部で通勤時間が長い傾向が顕著です。
通勤時間が長い都市部の人ほど睡眠時間が短いです。
最近はテレワークもスタンダードになりつつあるので
都市部のこのデータは2020年以降改善していそうですね。

3.スマホのしすぎ
寝る前にスマホでSNSチェックという方も多くいるのではないでしょうか。
寝る前10分だけと思ってSNSを開いて、気づけば30分もたっているなんてことは
私もよくあります。

特に寝る前にスマホやパソコンの画面の光を見ることは、眠りの質を下げると言われています。

OECDの調査では、日本人は睡眠時間が加盟国の中では
短いということが分かりました。
さらにアメリカの調査会社によると、
快適な睡眠がとれないことによる日本の経済的損失は年間15兆円にもなるそうです。

★睡眠と仕事の効率の関係

衝撃の事実をお知らせします。
「6時間睡眠を2週間続けた脳は、2日徹夜したのとほぼ同じ状態」

出典:NHK睡眠負債が危ない

具体的には、
・思考力が低下する
・刺激に対する反応が鈍くなる
・注意する力が衰え、散漫になる
・動作が緩慢になるなどの変化

があります。

さらには、体に症状が出てきます。
・目がかすむ
・頭痛がする
・肩こりが起こる
・腰が痛いなどの症状

慶應義塾大学 島津教授はこんな研究結果を
発表されていました。

「人間の脳が集中力を発揮できるのは朝目覚めてから 13 時間以内。
集中力の切れた脳は酒気帯びと同程度。
さらに起床後 15 時間を過ぎた脳は、

酒酔い運転と同じくらいの集中力しか保てない。」

脳の集中力は、成果に直結します。
特にホワイトカラーの方はそうでしょう。

島津教授の研究結果から分かることは
残業中の労働生産性が最も低いということです。

もっとも集中力の高い日中の時間帯を
効果的に使うことで生産性を高めることができます。

★社員に睡眠を大事にしてもらいたいという企業の事例

有名なのは「インターバル制度」です。

前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に
一定時間の休息を確保する制度。

株式会社ニトリホールディングスでは
パートを含む全従業員に対して
10時間のインターバルをあける勤務にするよう制度化しています。

ウェディング事業をしている株式会社CRAZYでは、
「睡眠報酬制度」を導入しているそうです。

具体的には、1週間のうち5日以上で「6時間以上」の
睡眠時間を確保できた社員に、ポイントが付与されるそうです。
付与されたポイントは社員食堂やカフェで利用できるもの。

身体的健康だけでなく精神的健康を保つためにも、
睡眠が重要であるという社長の考えのもと導入されました。

毎月集計されるポイント獲得数ランキングでは、
必ず役員1〜2名がトップ3に入賞しているそうです。

役員みずから、社員に睡眠時間を確保することの重要性を示している事例です。

「健康経営」は最近注目されているキーワードです。
ぜひみなさんも、ご自身の睡眠を振り返ってみて、生産性について考えてみてくださいね。