データでみる日本の労働環境

今日は、国が出しているデータなどをもちいて
今の日本の働く環境がどう変わってきているのかを
少しご紹介したいと思います。

日本のこれからに思いを馳せていただいたり
戦略の裏付けにしていただいたり、
朝礼の話の種にでもお使いいただけたら幸いです。

私も勉強中ですので、こんな解釈もあるのでは?というご意見も
お待ちしています。
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年次有給休暇の取得率は52.4%

平成30年度の
1年間に企業が付与した年次有給休暇の日数は
労働者1人平均18.0日
そのうち労働者が取得した日数は9.4日

取得率は52.4%です

それでは、企業規模別にみていきましょう。

規模が小さくなるほど取得率は低くなっています。
30~99人:47.2%
100~299人:49.4%
300~999人:49.8%
1,000人以上:58.6%

参考:平成31年就労条件総合調査(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/19/index.html

男性育休の取得率は6.16%

小泉進次郎氏が育児休業を取得したというニュースは
耳に新しいですね。

そんな何かと話題の男性の育児休業ですが、
全体の取得率は6.16%
前年よりも1.02ポイント上昇しました。


男性の育児休業の期間は、5日未満が一番多く36.3%。
次に、5日~2週間未満が35.1%と、
育児休業を取得した男性社員の7割が2週間未満の取得となっています。

参考:平成30年度雇用均等基本調査(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-30r.html

8割の企業が人材育成に課題を感じている

社員の能力開発や人材育成に関して
何らかの「問題がある」と回答した事業所は76.5%
決して少ない数字ではありません。
どの会社さんも問題を抱えているんですね。

「問題がある」とする事業所の主な課題の内容は
このようになっています。

・指導する人材が不足している 58.1%
・人材を育成しても辞めてしまう 53.7%
・人材育成を行う時間がない 49.7%

人材育成の問題は、
人材不足や離職の問題と
密接に関係していることが分かります。

参考:能力開発基本調査(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/104-1.html

「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」

自己啓発を行った社員の理由をみると
「現在の仕事に必要な知識・能力を身に着けるため」
意欲的な理由がうかがえます。

しかし、自己啓発を行う上で何らかの問題があると
回答した社員は76.7%。

その理由は
「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」が
トップです。

意欲はあるのに、会社の仕事で疲れ切ってしまっては
本当にもったいないですよね。

参考:能力開発基本調査(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/104-1.html

「働きやすさ」なくして「働きがい」は実現しない

「働きやすさ」とは、
安全な職場環境や、公正な人事評価、
休暇が取得できるなどのワークライフバランスを指します。

これらは【雇用管理】に関連が深いですね。

「働きがい」は、
その会社で働くことの誇りであったり、
達成感や自身の成長を実感できるかを指しています。

これらは、目標管理・仕事の進め方などの
【人材マネジメント】に関連があります。

「働きがい」の低下は、
働く方の疲労やストレスを過度に蓄積し、
仕事のパフォーマンスを低下させ、
企業経営にも支障をきたす可能性があります。

この「働きがい」を向上させるためには、
前提として、「働きやすさ」の基盤が
しっかりと構築されていることが重要です。

求職者から「選ばれる」会社に

「働きやすさ」と「働きがい」というのは
働く人の視点からの評価です。

この少子化の日本で、労働力人口が減っていくことは確かな未来です。

これからの時代は、
会社は学生や求職者から
「選ばれる」会社でないと確実に人材不足になってしまいますので
働く人の視点からの評価がより重要になってきます。

「働きやすさ」と「働きがい」を考えていくことは
今後の会社経営には必須になっていきます。

参考:「令和元年版 労働経済白書」
https://www.nik-prt.co.jp/wp_site/ebook/roudoukeizai/index2019.html

ワーク エンゲージメント

参照している労働経済白書では
働く人の「働きがい」について
「ワーク・エンゲイジメント」という概念を用いて分析
されています。

ワークエンゲージメントとは
オランダのユトレヒト大学シャウフェリ教授が提唱した概念です。

以下の3つがそろった状態が「ワークエンゲージメント」が高いと
言えるそうです。

・活力:仕事から得てイキイキとしている
・熱意:仕事に誇りとやりがいを感じている
・没頭:仕事に熱心に取り組んでいる

この3つがそろっているか、あなたの会社でもぜひチェックしてみてください。

●●がない社員が多いなと、感じる場合は
どうすればワークエンゲージメントを高められるか
考える機会にしてみてください。