一般職・エリア限定社員、給料・昇格で不利?

大企業では、よく、総合職、エリア限定社員、
一般職などカテゴリが分かれているケースがあります。

採用段階で別れていて、入社後に変われる会社も
ありますが、変われない会社も多いです。


前号ではフリーランスにまつわる法律の情報を
お伝えしましたが、昭和の時代からあった、
一般職・総合職といった垣根も時代にマッチ
していないなぁ~と思っていました。


例えば、エリア限定社員でも、テレワークで
いくらでも活躍出来る仕事もあるわけです。

総合職でもエリアを移動しない人もたくさん
居ますし、一般職やエリア限定社員の方の方が、
総合職の人よりもずっと優秀なケースも
普通にあります。


そんな中で、昔からある日本の代表的企業
の一社である日本生命が、一般職と総合職の
垣根を40年ぶりに取り除くという記事が
10月16日の日経新聞に掲載されていました。


記事を一部抜粋します。

~~~ 記事抜粋引用 ~~~


金融業界では一般職の位置づけを見直す動きが
広がってきた。三菱UFJ、三井住友、みずほの
3メガバンクは支店で事務を担う一般職に
相当する職位の廃止を決めた。
生保でも業務自体は残しつつ、一般職という
呼称をやめたケースがある。

 中略


日本生命は既に労働組合と協議しており、
合意できれば2025年4月に新制度に移る。
具体的には本支社で働く「内勤職員」の職種を統合する。
社内で営業職員以外の社員を内勤職員としており、現在は3つの職種がある。

 

海外転勤を含めた「総合職」と、働く地域が変わらない
「エリア総合職」、そのうち事務を担う「エリア業務職」
に分かれている。

 中略

今後は職種を「総合基幹職」に一本化し、この中に
「全国・グローバル型」と「エリア転勤型」
「非転居型」の区分を設ける。例えば子育てや介護に
忙しい社員が一時的にエリア転勤型を選び、
一段落したら全国・グローバル型を選べるような働き方を想定している。

 

エリア業務職の9割超は女性で、本支社の事務や保険金支払いの
部門に配属されることが多い。
役職が上がっても事実上、現場の主任クラスまでだった。


職種によってキャリアに差が出る現状は昇進を阻む壁
になっており職種の統合で幹部職への登用に道を開く狙いがある。


 中略


自宅がある場所など働きたい地域を「ホームタウン」
として登録し、異動時に配慮するようにも取り組む。
今回の制度改正の背景には、事業の幅が広がる中で
現在の総合職だけでは、人材が足りなくなるという事情もある。



~~~ ここまで ~~~


このような動きは今後も拡がっていくと思いますが、
他社がやっているからではなく、どのような働き方、
キャリア実現の支援をしていくべきか?
という観点で考えたいですね。

逆に、何でもフラットではなく、幹部の早期育成の
パスをつくる動きなども考えるべきかもしれません。


業種や職種による特徴はあるにせよ、
VUCA、第四次産業革命の現代にあって、
昭和の時代からの制度がちょうどフィット
しているということはあり得ないようにも思います。


ゼロベースで、自社の人事制度のありようを考えていきましょう。