リーダーには自己理解が重要

先日、TCA(東京コーチング協会)の方から
ご案内頂いてTCAコーチング祭りというものに
参加いたしました。

とっても充実した内容で、
皆様にも知って欲しい内容が多かったので、
これから何度かに分けて、私の意見も添えながら、
紹介していきたいと思います。


最初に登壇されたのは、
株式会社ジコリカイの片田さん。

なぜ自己理解が重要なのか?
をとってもシンプルで
分かりやすい説明でした。


あなたは自己理解をしようと、
自分を内省したり、施策したり、
コーチをやとったり、何かを体験したり
したことありますか?


私は、

正義とは?悪とは?
人が生きる意味は何なのか?
自分は?

など考えていた、
ある意味くらい小学生でした。

その後も、折に触れて、
新しい自分を発見することもあり、
自己探求マニアなので、
自己理解という言葉は
使っていませんでしたが、
身近なテーマとしてお伺いしました。


自己理解の沼(自分探しに奔走みたいな)
にハマってしまうとマズいですが、
自己理解はコーチに限らず、
リーダーにとって、
とても重要なことです。

コーチ同様、いや、コーチ以上に
リーダーは密にメンバーに関わる対人支援者
だからです。


さて、肝腎のお話は以下の3つの内容でした。

1.コーチにとってなぜ自己理解が欠かせないのか?
2.自己理解に必要な3つの要素(どこまで出来たらOK?)
3.実際のワークを通して自己理解が深まる


今日は

1.コーチにとってなぜ自己理解が欠かせないのか?


について触れたいと思います。

「コーチ」を「リーダー」に置き換えて
読んでもらえば、そのまま通じるはずです。


■コーチにとって自己理解が欠かせない3つの理由

1.自分のフィルターを自覚出来ずニュートラルに対応できない

2.自分と対話できていないと、相手と対話ができない

3.自己実現していないコーチにプレゼンスは付いてこない



1.自分のフィルターを自覚出来ずニュートラルに対応できない


大きく2つのフィルターがあると言われていました。
私流にいえば、世界や人に触れる色眼鏡ということになります。

赤いサングラスをかけていると世界が全部赤くなります。
青いサングラスをかけていると世界が全部青くなります。
透明のサングラスだったら、正しく見えているか?
というと、人間的に見えてるだけで、他の生物は違う世界を
見ています。

そんな具合に、私達は色眼鏡なくして、
世界を見ることは、そもそも不可能です。

ただ、どんな色眼鏡をかけているのか?
それをある程度、理解しておくことは
とても大切だというお話です。

片田さんは、以下の2種類のフィルター(色眼鏡)を
指摘されてました。

そしてこの二つのフィルター(色眼鏡)に自覚的で
ないと、こんなリスクがあるというのです。


●価値観フィルター
 自分の価値観を認識していないと
 無自覚に押しつけになりかねません。

●得意フィルター
 無自覚だと、得意に偏って、自分の得意を当たり前
 と人に押しつけてしまったりして、
 得意で失敗することになる。

特に得意フィルターは
私も注意したいと思いました。

私的には普通で当たり前で簡単なことでも、
実は強みだったりして、人には難しいという
ケースがあります。

しかし、私的には簡単で普通なので、
それが出来ないのは、やる気がないのか?
能力が不足しているのか?と思ってしまう
リスクがあるということです。

「こんな簡単なこと、なぜやらないの?」
と仮に私が言った時に、

「そんな簡単に言われても・・・」
「できない私はダメなの?」
そんな風に相手に感じさせるリスクがあります。


分野はそれぞれあれど、誰にでもある
ことと思います。

人事評価での考課者の評価誤差として有名な
対比誤差(自分自身を基準にして評価してしまう)
はこうやっておきるのですね。



2.自分と対話できていないと、相手と対話ができない

自己理解は自分と対話することで深く理解する行為。
自分が潜った深さまでしか、深掘りできない。
深掘り経験がないのに、やると相手を危険な領域まで
深く潜らせてしまって、危険にさらしてしまうかもしれません。

実際は、自分が深く内省した以上に深掘り
させることは難しいと思うので、深い内省に導けない
不具合の方が多いかと思います。


3.自己実現していないコーチに
  プレゼンスは付いてこない

プレゼンス=存在感は
どうやって生まれるのでしょうか?

プレゼンスとリーダーに必須の影響力も
多いに関係がありそうですね。


片田さんの考えは、

『本当にやりたいことを自己実現する
 生き様こそがプレゼンスになる。』

というものです。
これは色々な考えがあっていいですし、
私はこれだけではないと思うけれど、
一理あるなとは思いました。


私はいつも
「何を言うか?より誰が言うか?」
という言葉をよく使いますが、

確かに、自己実現する生き様をしている人は、
イキイキしているだろうし、
魅力的な何者かに相手には映る。
影響力にもつながりそうです。

プレゼンスも、影響力も、
相手あってのことと考えると、
相手の視点がないなとは思いますが、

仮に神様というものがいて、
その絶対的視点から言えば、
天命を知って、天命を全力疾走する人は
プレゼンス(神様の覚え)も良さそうです。


このあたりは、コーチ独特の
感性もあるのかもしれません。

私の方がドライなのかもしれませんが、
相手を想定しないなら、プレゼンスを
論じることが、そもそも意味ないと
思ってしまったりします。

もしくは、自分が自分を感じられる
ことをプレゼンスというのでしょうか?
であれば、自己承認という言葉の
方がしっくりくる気もします。


こういった概念談義は大好きですが、
読者の方の興味外かもしれないので、
これくらいにして、

自己実現は自分のことなので、
自己理解がないと、自己実現が何なのか?
分からないというのは、
まったくその通りだと思います。


自分が、何が好きで、
何が得意で、
何が幸せなのか?
何のために生を受けたのか?


知っていると、プレゼンス以前に、
幸せに生きやすいと思います♪