身近なプロフェッショナルから学ぶ(3)

前号の続編です。

身近な人のプロフェッショナルを対象に
プロフェッショナルスピーチをする
ことのメリットは自他の成長に繋がる
だけではありません。

プロフェッショナルスピーチの対象となった人
は、他の人からも、その人の素晴らしい点を
しってもらうことができます。

また、そうやってスピーチしてくれた人との
関係性もよりよくなる。平たく言えば、
相手のことを好きになるでしょう。


つまり、組織の成功循環モデルでいう
ところの「関係の質」がよくなります。
組織開発まで出来てしまいます。



事例として、先日、ある製造業の幹部研修にて、
以下のようなお題で、即興スピーチをして
もらったものを、名前など伏せて、
ご紹介していきます。


<お題>

・「この人、プロフェッショナルだなぁ~」と
 尊敬する人を一人あげてください。
 有名人でも無名の人でもOKです。

・その人のプロフェッショナルと感じる
 ポイントを語って下さい。

・アナタは、その人から、何を取り入れたいですか?


私の所感も添えます。


ープロフェッショナルスピーチーー

当社〇〇工場の隣の〇〇〇会社の〇〇さん。

入社して25年ほどになるが、
この人には勝てんなと思う人。

何でもつくる、やすくて、うまくて、速い。
特に速さが圧倒的!

なんで、そんなに速いんですか?と聞くと、
決まって「ヒマじゃけん」と言われる。
そんなわけないのに。
無茶苦茶忙しいはずなのに。

また、納期1週間でお願いすると、
だいたい2・3日後には納品してくれる。

「納期1週間と言われて、1週間後に持って来るのはバカ。
 相手のことを考えたら2・3日前が当たり前」とのこと。

頼みやすく、頼もしいプロ。

ーここまでーー


「忙しい・忙しい」といつも言っている人は、
もしかすると力のない人かもしれません。
客観的にみてスゴイ質・量の仕事を
している人ほど、むやみに忙しいとは言わないもの。

人生で一番たくさん聞いている言葉は
自分の声と、自分の心の声。
自分にどんな言葉を投げかけるべきか?
この方は自然と知っていたのかもしれません。

私も自己防衛的に、「忙しい」と言って
しまっている時があるなと反省しました。


またSKMの行動指針に「迅く、美しく、かっこよく」
というのがあり、スピードは私も大切に
しているのですが、納期ギリギリパターンは
結構多いな・・・とこれも反省しきりでした。




ープロフェッショナルスピーチーー

町工場を経営する父。

経営方針は「難しい仕事で技を磨く」。

苦労しても無理と言わず、やり続けて、
難しい仕事ならあそこに!
と言われるようになった。

結果、小惑星探査機「はやぶさ」の
パーツをつくるような大きな仕事も成し遂げた。

また父は、
「上に立つ人間が楽をすると下の人間はそれを見抜くぞ」
といつも言っていた。

自分も見られていると思ってしっかり仕事したい。

ーここまでーー


この経営方針、カッコいいですね!

大変なことは、大きく変わるチャンス。
それに向き合い続けて成長しつづけられた
お父様だったんだろうなと。

そして「見られているぞ」という箴言。

先ほど紹介したSKMの行動指針の一つ
「迅く、美しく、かっこよく」
の「美しく、かっこよく」は、お天道様も
含めて「見られている」ということとも
通じる内容ですが、改めて、やりきれているか?・・・

と思うと、まだまだだなと思いました。



お二人のプレフェッショナル・スピーチを
聞いて、奇しくもSKMの行動指針を顧みる
ことになるとは・・・と思いました。


人のプロフェッショナル・スピーチからも
私達はたくさん学んで、成長し続けたいものです。