身近なプロフェッショナルから学ぶ(1)

先日、ある製造業の幹部研修にて、以下のような
お題で、即興スピーチをしてもらいました。

<お題>

・「この人、プロフェッショナルだなぁ~」と
 尊敬する人を一人あげてください。
 有名人でも無名の人でもOKです。

・その人のプロフェッショナルと感じる
 ポイントを語って下さい。

・アナタは、その人から、何を取り入れたいですか?


プロフェッショナル・スピーチは色々な企業様
で、時折やる研修プログラムなのですが、
誰もが知っている、スポーツ選手や芸能人、
歴史的な偉人などが出てくることも多いのですが、
この企業様では、身近な先輩や取引先様などが
たくさん出てきました。

偉人の高い視座やあり方を学ぶことも
大切なことですが、身近な人のスゴさを
見い出せることも素晴らしいですね。

身近な人の場合、その人の息吹に触れているので、
よりリアリティをもって学べるところが
一番の利点。それぞれの方が、ぜひ、
自分にしっかり取り入れて欲しいなと願っています。



名前など伏せて、一部ご紹介しながら、
私の所感も添えます。


ープロフェッショナルスピーチーー

前職の大企業で37才係長の時の工場長〇〇さん。
商品開発時に、自分をリーダーとして抜擢し、
思い切った権限委譲をしてくれた。
しっかりと実行までフォロー。
問題解決手法を丁寧に教えてくれる一方、
やらない人には厳しく叱った。
品質にこだわり取引先も巻き込んで徹底した。

ーここまでーー


どこまで思い切って信じて任せられるか?
そして「任せて任せず」の精神で、
放置せず見守ることが出来るか?
出来る人と、抱えてしまう人で差がでる所ですね。



ープロフェッショナルスピーチーー

自社に居られた、元役員の〇〇さん。
お客様から信頼されている。
様々な質問にも何でもすぐ対応。
想いのある叱り方(具体的には、
失敗した本人には発生原因を
考えさせる叱り方で、その上司も
教育・管理監督の観点で厳しく叱る)だった。

叱られたら、カチンときたりするものだが、
〇〇さんに叱られるとキチンとしないとと思えた。
先見の明があり、状況がこうなると言われたことは、
だいたいその通りになった。先を見通す力も見習いたい。

ーここまでーー


『想いのある叱り方』という表現が
私の琴線に触れました。
研修などでも、厳しさは愛(相手を想う心)が
がベースにないとダメだという話をよくしますが、
まさにそれを体現されていた方なんだなと。

本人だけでなく、その上司まで厳しく指導
するということで、問題を個人の問題でなく
組織の問題として真摯に捉えられていたのだと
感じました。そんな人の言葉だから、
素直に受け取れるのでしょうね。



いい実話がたくさんありましたので、
次回、次々回でも引き続き、紹介しながら、
私なりの解説も加えたいと思います。