社外研修に派遣する時、絶対押さえて欲しいこと
大企業であれば、人数も多いので、自社の現状の
課題や人財成長戦略に基づいて、研修会社などに
オーダーメイドの研修を作ってもらうことが
可能です。
その中では、事前課題を設定したり、
事後課題や振り返り会を設定することも可能ですし、
私が依頼される場合は、原則、そのような研修設計
をオススメします。
一方で中小企業の場合は、そこまで人が集め
られなかったり、予算が取れなかったりする
こともあり、社外の合同研修などに派遣する
場合も多いのではないか?と思います。
社外の複数社合同研修のメリットは、
・何回も実施され、品質的に安心な
ものを打ち合わせなどなしに受けられる。
・他社のメンバーと共に学ぶことにより
視野が拡がったり、新しい視点を得る
ことが出来る。
・比較的安価
などがあります。
ですので、上手く活用すればよいと思いますが、
その時の注意点があります。
特に影響度の大きい研修の場合は、
この注意点を守らないと派遣しない方が
良かった!ということにもなりかねません
ので、お伝えしておきたいと思います。
それは、「研修前」と「研修後」を自社で
しっかりすることが重要ということです。
仮にAさんを社外研修に派遣するとします。
■研修前
・なぜ、その研修にAさんを派遣するのか?
得てきて欲しいことをしっかり伝えて送り出す。
・事前課題がある場合は、やっつけ仕事でなく
真剣に取り組んでもらうこと。時間が必要なら
その時間を創ってもいいと思います。
・会社を守る他のメンバーにも、
Aさん派遣の意図や、その間を皆でしっかり
やっていこう。Aさんを気持ちよく送りだそう!
という雰囲気を醸成すること
どんなアンテナを立てて、どの程度の意欲をもって
研修に臨むのか?で学習効果が全く変わりますし、
仕事が気になって研修に集中できない状態も避けたい
ものです。
■研修後
・研修成果をアウトプットする場をすぐにつくる。
アウトプットしないものは、まず定着しません。
・可能であれば、皆の前で研修成果を発表してもらう。
大勢に伝えるので、受講時の心構えも変わりますし、
教えるために、しっかり復習・再整理します。
結果、Aさんの学びはグッと深くなります。
Aさん以外の人も短時間で学べます。
・Aさん以外のメンバーにも、Aさんの学びを見届け
後押しして上げようという空気感を創りたいです。
フォロー体制つくってもいいでしょう。
勿論、研修の内容も大切ですが、
このビフォー・アフターを会社側で如何に
きっちり出来るかの方が大切かもしれません。
感化力も高い素晴らしい合同研修の前後で、
これらをやっている会社A社、
派遣して終わりに近いB社、
どちらも私は事後の状況を知っています。
B社では最悪、研修で意欲が上がったにも
関わらず、社内にギャップがありすぎて、
退社してしまった・・・・
という、それなら、派遣しない方が、
Bさんも、Bさんを派遣した会社も良かった
ということになってしまった例もあります。
先日、後をしっかりしている企業様の
社内・研修結果発表会に同席して
改めてその想いを強くしました。
その時は、発表前に、
先輩が発表内容の壁打ちをしっかりした上で、
・自分が、研修で一番学んだコト
・なりたい自分
・なりたい自分になるための課題
・アクションプラン
が、発表され、
先輩社員からその発表に対するフィード
バックもしっかりされていました。
ここまでするから研修が意味あるものになりますね。
人財育成は手間暇掛かるものです。
でも、その手間暇掛けたものは、後で
何倍にもなって帰ってきます。
適当派遣の銭失い・人失いにならぬよう
研修前後、しっかり設計して、
手間暇かけて丁寧に
人財育成していきましょう。