伊那食品工業から学ぶ経営の要諦

久しぶりに伊那食品工業さんの映像を見ました。

そこで感じたことは、

経営者の哲学とリーダーシップの映し鏡が
会社ということです。


塚越会長は、二宮尊徳を尊敬されていますが、
二宮尊徳の言葉に「遠きをはかる経営」
というのがあります。

「遠きをはかる経営」でググってみたら、
当社のあいうえお作文が一番上に来たので、
そういえば、昔書いたなぁと思い出しました。


Doitさんが2番目、ちょっと嬉しいです(笑)


シークレットモードで「遠きをはかる経営」
で検索した証拠画面キャプチャー w

Screenshot


▼SKMカルタ【と】遠きをはかる経営▼
https://s-kando.com/about/skm-karuta/to


遠きを図るのとおい順に並べると、

1.人づくり・組織づくり
2.開発
3.営業や販売

の順になると当時の役員の方が言われていました。


それくらい人づくりは、時間が掛かる
ことなので、経営者の経営哲学と一貫性
あってこそですよね。


昭和の経営の神様、松下幸之助さんは、

「松下電器は何をつくるところかと尋ねられたら、
 松下電器は人をつくるところです。
 あわせて電気器具もつくっております。こうお答えしなさい」

と、折にふれて言われていたそうです。



2番目の「開発」。
研究開発、用途開発、販路開発、
お客さまや市場のお困り事を解決していく。

後追いのシェア争いのゼロサムゲームでなく、
ブルーオーシャンを自らつくり、
喜ばれながら、共に栄えていく。


実際、寒天の日本シェア80%、世界シェア15%
とあるサイトには書いていました。

日本シェア80%のうち、
業務用(B2B)が60%、
消費者向け(B2C)が40%です。


この80%というシェアは、絶対安定水準です。

シェアに関する「マーケットシェア理論」では
「クープマンの目標値」というものがあります。

(勿論、業種業態によって、実際の%は
 相違はあると思いますが参考になります)



◆7つの目標値

シェア

73.9% : 独占市場シェア(上限目標値)
シェアを独占できているとされる上限

41.7% : 相対的安定シェア(安定目標値)
首位独占を狙う多くの企業が目標とする数値。
安定した地位を確保しやすい。

26.1% : 市場影響シェア(下限目標値)
業界トップになるには最低確保したいと
いわれている数値。下回ると1位でも安定しない。

19.3% : 並列的上位シェア(上位目標値)
弱者がまず狙っていく目標値。多くの場合、
このシェアなら上位3位くらいに入れるといわれています。

10.9% : 市場的認知シェア(影響目標値)

顧客やライバルから認識される目安。

6.8% : 市場的存在シェア(存在目標値)

市場に存在は認知されているが、市場影響力は
あまりない。このシェアを切ると市場撤退する
企業もあるため、市場で生き残る最低限シェア的な数字。

2.8% : 市場橋頭堡(きょうとうほ)シェア(拠点目標値)

市場参入への足掛かりができたといえるレベル。
新規参入の時は、まずめざす目標。


この上限目標値を超えているわけです。
B2BはB2Cよりも安定的ですし、
B2Cも自社販路を丁寧に育てていて、
本当にすごいですね♪


この事業基盤を磨き続けているからこそ、
人づくり・風土づくりが出来る側面もあります。

また、人づくり・風土づくりがしっかり
出来ているから、開発力を高い状態で
維持できているとも言えます。

まさに両輪ですね。



そして中小企業において、その最大の源泉は
なんと言っても経営者です。



改めて、企業力は、

トップの経営哲学と一貫性  × 開発力  ×社風・人財力


だと、改めて再確認した次第です。


リーダーである私達はブレない哲学を
磨きながら、開発力・人財と風土力を
磨き続けましょう♪