頑張りが報われる戦略をもつ_西精工からの学び1

おはようございます♪

会社変革リーダーづくりを通して
働きがいと業績の両立、
人が輝くNo1企業づくりを支援する

感動経営コンサルタント
佐々木千博です。

人は皆、人生経営の経営者。
全員、黒字経営になってほしい。

会社経営は、旗印に集う人生経営者
を輝かせ、黒字にするもの。

このメルマガでは、
そんな、人生経営と会社経営を共に
黒字にするヒントをお届けしています。

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昨日、西精工 西社長の講話を聞く
機会を得ました。

西精工は、徳島にある高品質なナット等
を製造するメーカーで、お客様は、
自動車メーカーの取引先企業や
部品商社になります。

人を大切にする経営の日本を
代表する企業の一社です。

直接、お話を聞くのは、徳島の
西精工を訪問した3年ほど前以来ですが、

私たち中小企業が学ぶべき
ポイントが山ほどありましたので、
これから数回に渡って
私が大切だと感じた点を
お伝えしていきたいと思います。

頑張りが報われる戦略をもつ

西社長が、東京の広告代理店を
退社して西精工に入社されたのは
今から23年ほど前です。

その時は、ベアリングの製造も
しており売上3割を占めていたそうです。

しかし、西社長(当時は取締役)は、
そのベアリング事業から撤退する
意思決定をします。

背景には、

・西精工で扱っていたベアリング
 の分野は、差別化が難しく、
 価格競争になっていた。

・このまま続けた場合は、赤字を
 垂れ流していく事になりそう。

・ベアリング事業で適正な利益を
 出しながら事業を続けるには、
 中国や東南アジアでやっていく必要がある。

という状況がありました。

そこで、当時の西社長は、
社長であり、ベアリング事業の担当営業
でもあったお父さんに進言します。

「ベアリング事業から撤退しよう」と。

・・・

西社長には、働く人の人生が輝くには
日々の仕事でイキイキと輝けることが大切
との想いがあります。

頑張って働いてくれる従業員に、
イキイキと働いてもらうには、
赤字になる製品を作らせる訳にはいかない。

赤字の製品を頑張って創る。
お客様からも価格だけで選ばれる。

それで働く人は楽しいだろうか?
働きがいもって働けるだろうか?

否!

では徳島の事業は縮小して、海外進出するか?

否!

徳島の雇用を守り、事業を通して
徳島を豊かにしたい。

よって、
徳島の従業員を減らし海外に出るより、
差別化できる高品質な製品に絞り、
徳島で製造して世界に向けて売っていこう。

つまり「ベアリング事業から撤退しよう」
という意思決定になったようです。

ここには、徳島の雇用を守りながら
従業員がイキイキ働ける職場を守る
ことを大切にする価値観があります。

その経営目的に従い、
その中で、経営側として為すべき
経営判断をされたのです。

これは、まさに経営にしかできないことです。

頑張れば、必ず報われるというのは横暴です。

太平洋戦争にたとえると、
いかなる必勝の信念があろうとも、
B29を竹槍で落とすことはできません。

頑張りが報われる事業領域を
環境と自社のリソース・可能性を見極めて
選択・取捨していくのが経営者の重要な役割。

これからの激動の時代には、
このような場面も増えていきます。

その時に、経営目的は何か?

それを明確にした上で、
経営目的から眼を離さず、
事業領域を見直すような判断も
しっかりしていきたいものです。

私も、そのお手伝いを
微力を尽して頑張っていきます。