部下育成の秘訣

機械化ではなく、人の力でバネに関する“お困りごと”を解決することにこだわり、
平均ロット5という超小ロットのバネ製造で業界の先頭を走る東海バネ様
を訪問して工場見学や色々な話を聞いてきました。

工場は、兵庫県豊岡市という、
鞄製造と、コウノトリで有名な人口10万人にも満たない所にあります。

大阪から直通特急で2時間半。
そこからタクシーで約3000円の工業団地。

そこには、確かなビジネスモデルと、経営方針があり、
生き生きと働く匠のバネ職人さんが多く働いていました。

とても学びになったので、何回かに分けて、そこでの学びをシェアしたいと思います。

今日は、部下指導法について。

バネ巻職人達の会社の部下育成というと、昔ながらの徒弟制度で「見て盗め」的な育成を
イメージしながら、取締役工場長から部下育成のコツについて話を聞きました。

工場長は、『基本的に昔と大きく変わっている訳ではない。
高いレベルは必要なので厳しく(レベルをさげずに)教える。』

とのことですが、ただし・・・

信頼の土壌となる縦と横のコミュニケーションをしっかり取るようにしている。
現場任せにせず、その場面を積極的に作る。

●その上で、現代の若い従業員は頭で良く考えるので、
以下の3つのことを伝えるようにしている。

・『なぜ?』それをやるのか?
・『そうすると、どうなるのか?』
・それは、『どの水準までやればいいか?』

これをきっちり伝えると、若い従業員は色々考えだす。

とのことでした。

王道でした。

やもすると、最近の若い人は、すぐやめちゃうから…とレベルを下げたり、
迎合するような育成になってしまう会社もあるのでは?と思いますが、
それでは人も会社も成長しません。

(悪い意味で)易しくされた従業員は、成長の喜びや、
仕事への誇り・面白さを知ることがなくなるかもしれません。

高い品質の製品を届けられなくなれば、会社の業績も下がり、
従業員に報いることができなくなってしまいます。

厳しさは、従業員への厳愛なのです。その上で、従業員が取り組みやすい工夫をする。

そんな素敵な教育方針で、どこにも作れない高付加価値のバネ製造で、
個人から航空宇宙分野の最先端まで、最小1個・平均ロット5個のバネづくりをされていました。

王道の教育・育成方針、あなたの会社でもきっと使えるのではないかな?と思います。

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