批判的思考を鍛える相互フィードバック

批判的思考と聞くと、なんだかダメだし思考のように
聞こえてしまいますが、仕事をする上でとても
大切な能力です。

英語では、クリティカルシンキングといいますが、

・ファクト(事実)は何か?
・本当の問題は何か?
・課題(解くべきテーマ)は適切か?
・他の可能性はないか?
・筋道、ロジックは通っているか?

こんな観点で、相手の話やレポートなどを
「批判的」に、いい意味で疑いをもって、
網羅的に、かつ深く考え抜く思考法のことです。

(単なる重箱の隅突きや、ネガティブ思考
 とは全く異なります)


何でも鵜呑みにすると、
モレ抜けに気付かずに進行してしまうし、
足下をすくわれることになりかねません。


ビジネスをする上で、ビジネス基礎体力とも
いうべき思考法です。


しかし、出来る人は比較的自然と出来るが、
出来ない人は意識的にトレーニングしないと
本当に出来ないと感じています。


トレーナー(指導員)が意識的に鍛えて上げたり、
研修等の中で知識偏重でなく批判的思考を
発揮する場面をつくることが大切です。


私は経営コンサルタント・企業研修講師なので、
研修の中でやっているアプローチを
一つ紹介したいと思います。

自社内でも出来ると思うので、
やれると思ったら、試してみてください。


1)事前課題で、参加者の仕事に
  関する問題点と対策を考えてきてもらう

2)一班3・4名で島をつくり、
  自身の仕事の課題解決を発表してもらう

3)聞くメンバーはコンサルになった
  つもりで、質問やアドバイスをする。

4)アドバイスを通して客観視と
  批判的思考を発揮する訓練をする。

5)発表者は、自分の課題解決の糧とする。


勿論、批判的思考のためのレクチャーや
コツはお伝えした上でやりますが、
人のアドバイスをするなかで、
自分の考え方を磨くことができます。

相互にフィードバックしあって、
相互に育て合う共育が出来ます。


慣れていない人は、最初は難しく感じると
思いますが、講師役の人が都度フォロー
することで確実に出来るようになって
いきます。



ビジネス基礎体力があがると、
仕事の全てが底上げされるので、
少しずつでも、クリティカルシンキング力を
高め続けていきましょう。