開かれた工場で人が変わる・・・循環型社会創造企業からの学び3

おはようございます♪

一人時間あたりの稼ぎ力を増やし
働き甲斐と業績を最大化する専門家。

人生経営と会社経営を同時に黒字にする
感動経営コンサルタント 佐々木千博です。

今日は石坂産業からの学びその3です。

私が懇意にさせて頂いている会社でも
ベンチマーキング研修の受入れや
会社見学会の受け入れ等を
積極的に行っている企業が多くあります。

そして、そういった会社は
相当に高い確率で
業績も従業員満足度も高い
よい会社である確率が高いです。

これはただの偶然ではありません。
良い結果には、良い結果を生み出す
だけの理由があるのです。

石坂産業も同じように
工場見学の受け入れをされています。

工場見学を始めた時のこと、
そして工場見学をやったこと
で得られたこと。

それらについて今日はお伝えします。

見る・見られるから、
地域もお客様も社員も変わる。

石坂産業では先代の時代は、
露店で焼却処理をしていました。

そこで働く人たちは、雨の日は雨合羽を着て
仕事をされていたそうです。

しかしこの労働環境を何とかしたい
と思った社長は、当時の年商規模から言うと
過大とも言える大きな大きな投資をして、
産業廃棄物中間処理工場を全て屋根で
覆った工場にしてしまいました。

処理場を建物で覆った時、
地域住民の方からはサティアンが
できたと言われたそうです。

当時はまだ地域住民から愛される
会社にはなっておらず、隠れて
何かしようとしていると疑られたようです。

疑われるのは、コミュニケーション不足
によるもの、見えなくして疑われるなら
中を見てもらおうと、社長は
また一つ大きな決断と投資をします。

それが工場見学の受け入れと
工場見学ルートの整備です。

工場見学ルートを作るために
何と2億円もかけたそうです。

最初、工場見学をやると言った時、
 現場の方は猛反発したそうです。

おそらく、 我々の仕事は見世物ではない
といった感情があったのではないか
ということでした。

そして最初に来てくれた見学者の方は
産業廃棄物中間処理業者の撤退など
を訴える団体様ご一行だったそうです。

そんな具合に、前途多難な雰囲気だった
ようですが、工場見学をスタートされました。

すると、工場見学を重ねる中で、
最初は見られることを嫌がっていた
現場の方も少しずつ、
態度が変わっていったそうです。

例えば現場の方のご家族・子供達に
お父さんの仕事参観日を開催。

子供たちは日頃見ないお父さんの
仕事姿を見ます。

そして大きな重機をスムーズに操る
お父さんにかっこいいと言います。

それによって現場の方の仕事に
誇りが生まれます。

また、工場見学に来た方がアンケートを
書いていかれます。

そのアンケートには様々な称賛の声や
感動の声がつづられています。

それを見ることで現場の方は
自分の仕事の意味を再確認し、
もっと頑張ろうと意欲を新たに
することができます。

ちなみに、アンケートについては
数年前に方法を変えたそうで、
私が訪問したときは、
見学通路の壁に直接書き込めるように
なっていました。

アンケート用紙よりも現場の方に
より伝わるように変えたそうです。

そんな訳で、見学通路の壁にいくと、
見学者の声を生で見ることができます。
現場の方もお返事かかれたりします。

たとえば、壁面でこんな文字のやり取り
があります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
(見学者)
スクラップ産業ではない、
未来ビルド産業を感じる!

(工場の方)
過酷で大変な仕事だけど、
自分の仕事は未来を変える仕事
なのだと、誇りをもって頑張ります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
(見学者)
ほこりにまみれて
ほこりある仕事。
それが石坂産業

(工場の方)
自分がヨゴレた分、
世界がキレイになっていく。
なので、一日一日全力で行きます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

また見られることで、
最初は、今日は見学が来るから
ちょっと綺麗にしておこうという感じ
だったのが、

頻繁に見学に来られるようになり
どうせならいつも綺麗にしておこう

そして綺麗にしておくことが
当たり前になっていくと、
整理・整頓・清掃が見られることで
進化していったそうです。

社外の反応も変わりました。

石坂産業がどのような思いで
仕事をしているのか。

どのように工夫をして仕事を
実践しているのか?

その理解が進むことで
地域住民の応援の声、
 社会からの応援が
どんどんと増えていったそうです。

人は見られることで美しくなる
という言葉がありますが
会社も見られることで磨き上げられます。

これは石坂産業以外の多くの
見学受入企業の事例を
見ていても確かなようです。

最初は恥ずかしいかもしれません。

最初は見せられたものではない
と思うかもしれません。

それでも勇気を持って
ベンチマーキング受け入れする
価値は十二分にあると私は思います 。