BANI(バニ)で企業の現状をイメージする


いきなり謎タイトルから始めました。
BANI(バニ) ご存知ですか?

知らない人も多いかと思います。

似たニュアンスをもっていて、比較的市民権を
得てきている言葉に、VUCA(ブーカ)があります。

VUCAは文脈の中で何度か紹介していますが、

・Volatility(変動性)
・Uncertainty(不確実性)
・Complexity(複雑性)
・Ambiguity(曖昧性)

ですね。

予測困難で急速に変化する現代社会や
ビジネス環境を表す概念として使われています。
日本で市民権を得たのはこの10年くらいと思いますが、
1980年代からある言葉ですね。

いわば、外部環境の特徴を言っているんですね。
事業は環境適応業ですから、
今まで以上に環境変化に注視すること、
そしてスピーディーな対応力が問われていますね
というような文脈になっていきます。

BANIも現代の複雑で不確実な世界を表現して
いる言葉ですが、ちょっとニュアンスが
違います。


BANIは、

・Brittle(脆弱性)
・Anxious(不安)
・Non-Linear(非線形性)
・Incomprehensible(不可解さ)

 

の略ですが、形容詞的で、心理的な言葉も多いですね。
そして内部環境に関連する言葉も多いです。


Brittle(脆弱性)

一見安定しているように見えるシステムや組織も、
予期せぬ変化や圧力に対して脆いということ


Anxious(不安)

急激な変化や不確実性に直面した個人や組織には
ストレスや心理的な反応として不安が起きるということ


Non-Linear(非線形性)

原因と結果が一見して直接的または比例的にならない
関係性をいいます。バタフライ効果ではないですが、
小さな変化が予測不可能な大きな結果を
もたらす可能性があるということ


Incomprehensible(不可解さ)

複雑な問題や状況を、従来の分析手法や思考の枠組み
では捉えきることが難しくなっていること



VUCAよりもBANIの方が、より具体的な
対策が考えやすいのではないでしょうか?

これらの言葉を覚えることが大事なのではなく、
こういったフレームワークも手がかりにして
より慎重に、より勇気をもって、
事業を変革・進化させていくことが
大切ですね。


次号では、BANIの観点で、
どんな対策が考えられるのか?
一緒に考えてみたいと思います。