パフォーマンス・マネジメントの新原則

前号では、アメリカでパフォーマンス・マネジメント
(目標設定・評価)の年次評価を廃止するところが
増えてきており、リアルタイムで頻度高く、
目標設定・フィードバックしているところが
増えてきているという話をしました。


では、どのような考え方で、運用方針が
立てられているのでしょうか?


■多面的でリアルタイム
マネージャーがメンバーにするだけでなく、
メンバー同士でも、ITも活用しながら
リアルタイムで実施


■未来・成長志向
過去の話よりも、個々人の未来の成長を
促すことに重点。中長期的キャリアについて
も話し、メンバー間で共有


■個人起点の目標設定
会社目標のブレークダウンによる与えられた
ものだけでなく、メンバー一人一人から
出てくる目標設定も重視


■強みを伸ばす
計画統制的でなく、創発的なチームを
目指す場合、標準化よりも多様性が重要。
ドラッカーのいうように、大きな成果は
強みからしか生まれないということもあり、
個々人の強みを活かすことに重点。


■コラボ促進
チームで最大限の成果をだすために、
個人主義でタスクを割り振り、
個人間で成果を競い合わせるのではなく、
チームの目標を共有し、
メンバーの強みを共有し、
コラボレーションを推奨するスタイル


これらが、マイクロソフトやGEなど
世界的にパフォーマンスを発揮している
会社の方向性のようです。


しかし、これは、一人一人の顔が
見えやすい中小企業でこそ、
やりやすいことではないか?と思うのです。

(逆にMSやGEでやるのは、きっと
 マネージャーの能力が非常に
 高いのだと思います)


尚、これは中小企業でよくある社長が、
何となく鉛筆ナメナメで決めるのとは
まったく違うとは思っています。

カチッと統制的にも回す力のある
マネージャーの力をもって、
この5つの方針をやっているから
力が発揮されるのだと思います。


私の知る会社でも、マネジメントブック
なるものを創ってマネージャーレベル
を上げることに力を入れている
中小企業もあります。

ぜひ、中間層のレベルアップと共に、
リアルタイム目標設定・フィードバック
も検討してみてください。


※会社により、これがよいかは別問題です。
 環境・自社の理念/ビジョンから導かれる
 経営戦略を実現する、人財マネジメントシステムと
 リーダーシップの発揮という観点で、
 自社によい形を模索してください。