BANI(バニ)から考える企業の対策「B」
前号ではBANI(バニ)について触れました。
この単語を知っていることに意味はありません。
大事なのは、世の中の見方として、
このような考え方が出ていることを踏まえて、
それを参考に、自社に置き換えて対策することですね。
今日から、BANIを軸にして、どのようなことが
考えられのるか?を一つずつ一緒に
考えていきたいと思います。
BANIは、
・Brittle(脆弱性)
・Anxious(不安)
・Non-Linear(非線形性)
・Incomprehensible(不可解さ)
の頭文字を取った言葉でした。
今日は、Brittle(脆弱性)について。
Brittle(脆弱性)は、
一見安定しているように見えるシステムや組織も、
予期せぬ変化や圧力に対して脆いということでした。
考えられる対策・アプローチをいくつか挙げてみます。
「予期せぬ変化」なので、
完全に予測し準備することは出来ない
というのが前提です。
■何かあった時の回復力やしなやかさを高める
一般にはレジリエンスと言われるものですね
何か起きるのは仕方ないとして、
それを如何に速やかに回復するか?
しなやかに逞しく乗り切るか?
が大事だと考えます。
先日、ある方から、戦場や危機で死ぬ人の特徴
というのを聞きました。
危機管理は
・最悪を想定する
・考えうるすべてに対策する
・すると楽観的な気持ちが生まれる
対して、
死ぬヤツは、楽観的な予測して、最低限の準備で臨み、
隠れてサボり、最後に悲観的対応に追われる
んだそうです。
リスクの洗い出しと想定プラン策定と
準備は大切ですね。
世界が一つになり、遠い海外の出来事が
自社に影響することも増えています。
サプライチェーンを冗長化しておくことも大事ですね。
災害大国日本で事業をするものとしては、
事業継続計画(BCP)の策定と定期的な見直し
も大切なことでしょう。
■脆弱といえばセキュリティ対策
世界中がインターネットでつながっている時代。
だからこその恩恵もありますが、
だからこそのリスクもあります。
・情報収集
・最新のセキュリティパッチを常に適用
・ファイアウォール
・定期的な脆弱性診断
・セキュリティ対策ソフト
・データのバックアップ、分散化、暗号化
・アクセス制御
など、
キリがない分野でもありますが、
中小企業だから安心ということも全くないです。
情報や信用が明暗を分ける時代。
ネットに限りません。物理的対策もお忘れ無く。
当たり前の対策を当たり前にキチッとしましょう。
■対応できる組織と人を育てる
最終的には、組織力・人財力になります。
組織力でいえば、
・危機に柔軟に対応できる組織づくり
・危機発生時の対策部署や役割の設置
・必要な時は組織の壁を越えて協力・連携
できる組織づくり
・サプライチェーンに関係する関係各社
との信頼関係構築と定期的な情報交換
・助け合える風土づくり
・情報流通網の整備
人財育成でいえば、
・リスク教育
・セキュリティ教育
・危機発生時の対策についての訓練
などでしょうか?
これらは一度構築して終了というものでなく、
日頃から常にアップデートし続けるものですね。
明後日(私の次号)では、BANIの二つ目、
「Anxious(不安)」について考えます。