卒啄同時の人財育成
「卒啄同時」(そったくどうじ)
という禅語があります。
鶏の雛が卵から産まれ出ようと
するとき、殻の中から卵の殻を
つついて音をたてます。
これを「卒(正確には、口偏に卒)」と言います。
その時、親鳥が外から殻をついばんで
破る、これを「啄」と言います。
そしてこの「卒」と「啄」が同時で
あってはじめて、殻が破れて雛が
産まれるのです。
これが「卒啄同時」です。
従業員が殻を破るような成長を
するときも同じです。
変化の扉は内開き。本人が開けずして
絶対に開きません。
人が成長しない・成果が出せないのは
他人や環境のせいでなく100%自分
の問題です。
これが本人にとっての大前提。
一方で、上司や経営者はそれを
よく観て、察して、外からキッカケや
環境を与えてあげないと、殻が分厚い
場合は、現状維持の殻が割れない。
・・・
先日、
師匠である臥龍先生の顧問先各社の
リーダーが集うリーダー自然塾という
塾にコーチとして参加してきました。
そこでは、自覚的か否かは様々。
されど自分の殻をやぶらんとする時機
の幹部が18名集いました。
リーダー(殻を割る前の雛達)が殻を
やぶると100%信じる塾長のもと、
チーム対抗で、助け合い、競い合いました。
なかなか課題が出来ずに涙する参加者も
いましたが、塾のスケジュール関係なく
出来るまで、ずっと付き合いました。
18人全員が課題をやりきり、
最後は幹部を送り出した社長同席のもと、
本気のプレゼンテーションを迎えます。
何となくお行儀のいい幹部は、
もうそこには居ませんでした。
心から魂を絞り出すようなプレゼンをする
幹部社員に私も一度ならず涙しました。
本気で変わると決断する従業員と、
その機会を逃さずキッカケを与える塾長と
社長、サポートするコーチ達。
まさに卒啄同時。
彼らの本番は会社に帰ってからです。
ですが、一度、殻を破った雛達は、
きっと今までの延長線上でない何かを
成し遂げてくれることと信じます。
あなたは、自ら「卒」してますか?
従業員・部下の力を信じて
「啄」してますか?