「ほめる」の次は「しかる」をお伝えします

ここ一週間程度、「ほめる」を中心に、
ポジティブフィードバックを扱ってきました。

では、それさえすれば上手くいくのでしょうか?

否 ですね。


ここでは分かりやすく「叱る」と書いていますが、
厳愛の発揮し、ネガティブ・フィードバックも
しないと、勘違いしたり、ぬるま湯組織になったり、
本人も会社も成長できなくなります。


特に昨今はパワハラを、部下以上に、
上司がおびえている有様で、

叱れない上司ばかり、甘やかし上司ばかり、
優しすぎる上司ばかりの結末は、

・2:6:2の上2割の意欲ある若手は、このままで
 自分のキャリアは大丈夫なのだろうか?
 と「将来のキャリア不安」を覚えて、
 さっさと辞める状況「ホワイト離職」

・2:6:2の下2割の社員は、かつての
 ベテラン層であった「窓際社員」の若手版
 のような「ぶら下がり社員化」して定着。

・2:6:2の真ん中6割は、良くも悪くも、
 あまり変わらない・・・

という状況になりかねません。

人材のマイナス流動性の先には、
社の活力低下・業績不振・倒産・・・
の道が続いていきます。


そもそも「ほめる」の反対は「叱る」
ではありません。

「ほめる」と「しかる」の反対は、
「無関心」「放置」です。



ということで、「叱る」(正確には、
ネガティブ・フィードバックをテーマに
私の回では何回か連載してみたいと思います。



まず、私がいつも伝えている「ほめる」と「叱る」
のバランスについて少し触れておきます。

かつて江戸時代末期に600村の再建を行った
二宮尊徳(江戸時代の凄腕再生コンサルタント)は、
このような言葉を遺されています。

「可愛くば、5つ数えて、3つほめ、2つ叱って
 よき人となせ」

すごい実績のある江戸時代の凄腕再生コンサルタントも
「ほめる」先行でいきましょうといっているのです。
現代も「ほめ先行」は重要です。

現代ではバランスを調整して、

「可愛くば、5つ数えて
 4つほめ、1つ叱って、よき人となせ」


4ホメ1シカリの法則と私は名付けている
佐々木語録ですが、そのように伝えています。


その相手のいいところを見つけて伝える
ホメの土壌があっての、「叱り」であることが
今後の話の前提になります。