依存症ビジネスから考える顧客を惹きつける戦略
こんにちは!
佐々木感動マーケティングの雪山さやです。
毎週日曜日の感動経営通信メルマガは雪山からお送りします。
先週もブランディング・マーケティングを
テーマにお届けしました。
「どんなふうに自社のことを覚えてもらうか?」
「生活者から見た意味」という観点ではなく、
『依存的に忘れられなくなる』
そんなパターンのサービスもあると
思い出したのでテーマにしてみたいと思います。
アダム・オルター著の
『僕らはそれに抵抗できない「依存症ビジネス」のつくられかた』
という書籍では、
人を動かすため、世の中にある多くの製品やサービスには
あなたの意思力とは関係なく
依存させる罠がたくさん仕掛けられている、と言います。
依存ビジネスは現代において誰も抗うことはできません。
依存ビジネスというと
アルコールやニコチン(たばこ)
ギャンブルを想像されるかもしれませんが
それ以外にも身近なものもたくさんあります。
先週紹介した
ネットショッピングもそうですし、
スマホのソーシャルゲームも。
マクドナルドのポテトだって
食べた人を依存させるような
味付けになっています。
最近では、YouTubeやネットフリックスなどの
動画サイトも顕著ですね。
ネットフリックスは、続きもののアニメの場合
最後のエンディング中に
次の回への遷移ボタンがあらわれ
どんどん次へ次へと見てしまう仕掛けになっています。
あなたの生活の中にも
「やめたいと思っているけど
なかなかやめやれないこと」あるのでは
ないでしょうか?
書籍の中では、
消費者として「依存症ビジネスの存在を知り
適度に付き合うようにしよう」という趣旨でしたが
一方、ビジネスを営む皆様は
顧客をどう依存させるか?
自社なしではいられない状態を
どう作っていくかは考えてみてもよいと思うのです。
もちろん、やりすぎはよくないですし
他社や業界へネガティブなインパクトを残すような
行動は慎むべきと思います。
ですが、顧客が何かにはまっていく
その行動の仕組みを知っておくことは
製品や企画のアイデアになりそうです。
書籍で紹介されていた、やめたいのに
やめられない行動を起こすための6つの要素を
引用します。
1.ちょっと手を伸ばせば届きそうな魅力的な目標がある
2.予測できないランダムな頻度で報われる感覚
3.段階的に進歩・向上していく感覚
4.徐々に難易度を増していくタスクある
5.解消したいが解消されていない緊張感がある
6.強い社会的な結びつきがある
例えば、1について
「ちょっと手を伸ばせば送料無料の5000円だ、
もう少し買い物しようかな」
なんて、私はしょっちゅうネットショッピングで
思わされています。
4や5については、
ソーシャルゲームを想起させますが、
講座やサービスを設計する際に
考慮してみても面白いのではないかと思います。
本日は、「何を持って覚えられるか」から
転換して「何を持って忘れられないようにするか」
というテーマで『依存症ビジネス』を取り上げてみました。
この書籍もとても面白いのでぜひ読んでみてください。
(依存症ビジネスをつくってくださいという
メッセージではありませんので、念のため。)
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