使命感・志の純度と温度はいくら?

先日、岡山県総社市の片岡市長のお話を聞きました。
その後、市長室でもお話をさせて頂きました。

片岡市長は、人口7万人弱の総社市で障がい者雇用
1000人を掲げ、厚労省との垣根を越えて、
市内2000の障がい者雇用義務のない事業者と
障がい者を繋ぎ、6年で180人の雇用しか無かった
ところから1000人を達成した方です。

そして、13年連続転入超過、
岡山県内 人口増加率NO1を実現したリーダーです。



もともと、就労斡旋業務は厚労省・職業安定局所管
のハローワークだけが行えて、一番身近な
市は実情すら知ることが出来ない状況からです。


実情を知ろうと厚労省を訪ねると、
厚労省の偉い役人さんからも

『いやいやいや 無理・無理・無理ですよ。
 オタクは倉敷市の部署の傘下で、
 倉敷の指導うけてやってくれたらいいんですよ』

と言われる始末。机叩いて出て行ったそうです。



部下である職員からも

『無理です。無理です。無理です。
 ダメです。できっこありません。
 市長の仰る意味がわかりません。』

と皆が猛反発。



実情を知ろうと、障がい者のお宅
を各戸を訪問しても、

『ほっとけ。人の家に土足で。
 ウチはウチでやる。いらん世話するな?
 
『どうして分かったんですか?個人情報じゃ無いんですか?』


と言われる始末。



議会からは、

なんで僅かな独自財源を、人口の1%にも満たない対象
 となる障がい者のために使うのか?
 それも大事かもしれないけど、何も総社市だけがやる必要はなくて、
 他の市に委ねてもいいんですよ。隣の市にあずけて、
 道路創ったり橋架けたり、市で困っている部分に使えばいいじゃないですか?』

と。


流石に、この時は、

『ちょっと待て!総社市で生まれた子供たちだぞ!

 人口のうち4%。私達が96%のコチラ側に生まれて
 来れたのは4%の子供達が、私達が持つはずだったかも
 しれない重い十字架を背負ってくれている。
 それを、この神聖なる議場で、よそに任せろ!というのか???!!』

と大喝したところ、議長が議事を止めて別室にしてくれたそうです。
その後の議場で全会一致で1000人法案可決。


そして、公約の5年を1年すぎた6年で1000人の市内雇用達成。



片岡市長の親戚等に障がい者の方が居られる訳でも
ないのに、政治家にとってマイナスのリスクばかり
があるのに、なぜ、そこまで出来たんですか?

と市長室で聞いてみたのですが、
その答えにビックリしました。

『障がい者の問題。それに気付いてしまった者の責任です』

『市役所の仕事は、一人で生きていけない人の
 ために仕事をすることです。』



それだけなのです。
それで、全員一致で障がい者の家族も含めて
アゲンストの中でも、やり切られたのです。


濁りのない透明度100%の透き通った
使命感が降りてきたんだなと思いました。



話を聞けば聞くほど、すごいスピード感で
決断・行動されているのですが、

〇〇だから難しい。
〇〇は上手く避けよう。


そんな策はゼロなのです。


使命感・志の純度と熱量がスゴイ!
 
その熱に議会があてられ、
厚労省が協力に一歩踏み出し、
徐々に市役所職員も障がい者のご家族も
理解を示しだし、協力的になり、
総社市に250以上の自治体が視察し、
取り入れる市もたくさん出てくるに至ったのです。


これぞまさに政治屋でなく、政治家の仕事。
これぞまさにマネジメントでなくリーダーシップ。

と思いました。



私の駄文では、到底1/100も表現
できないのですが、少しでも伝われば
と思いシェアします。


これは政治と行政の世界でも、
別の社会の公器である企業経営の世界でも
一緒だと思います。

政治も行政も企業経営もリーダーで決まる。


社長の使命感・志の純度と温度は
どうでしょうか?


あなたの使命感・志の純度と温度は
どうでしょうか?



「あり方」と「やり方」、どちらも大切ですが、
純度と温度の高い真の「あり方」があれば、
やり方は後で付いてくるのだなと思いました。

壁に当たったとき、
本気もどきは言い訳がでる。
本気の人は、対策しか出ない。



私も今一度、襟を正されました。