組織変革を成し遂げるために必要な「勢い」

前号では、中川さんより、MLBのワールドシリーズ
を題材に勢いにのることの大切さについて
お伝えいたしました。


これを、組織づくり・組織変革に置き換えて、
掘り下げてみます。


ところで、
あなたの所属する組織はどんな組織ですか?
皆がイキイキ働けていて、人が定着・活躍し、
環境変化に応じて、事業も迅速に変革できている
素敵な組織でしょうか?

働くメンバーが幸せと成長を感じており、
お客さまがファンになり、
業績も成長し続けている。

そうであれば、どんなに素晴らしいでしょう。


そうでなければ、何らかの変化・成長が
組織に必要ということになります。

一見、順風満帆でも、100点ということは
ないはずです。問題がないとすれば、
それが一番の問題ですから、
すべての組織が大なり小なり、日々、
変革を続けていくということになります。


しかし、元来、人は変革を嫌う生き物です。
生物的にホメオスタシス(恒常性維持)が
備わっていますが、心理的にも現状維持・安定
のニーズがあるものです。

その中で組織変革を推進していくことは
簡単なことではありません。



そんな、簡単ではない、組織変革について、
アメリカのコッター教授が、
「組織変革の8ステップ」というものを
提唱されています。


これは、私がやっていた組織変革の
コンサルやプロジェクトでも大切に
している基本的な考え方になっています。


<組織変革の8ステップ>

【1】危機意識を高める(共有する)

【2】変革チームを組成する
   火種になれる人を集めるのがコツ

【3】魅力的なビジョンをつくる

【4】ビジョンを周知徹底する

【5】主体的行動を促す
   仕組みと取り組みの両方が重要

【6】短期的な成果を生み出す

【7】成果を使って、更に推進する

【8】変化を定着させる



ここで特に【6】が、勢いをつくる観点になります。


野球と違い、組織開発・組織変革では、
全体を勝利者にすることが出来ます。


組織を変える時に、短期的成果=勢いの火種
を、どこで狙い、どう作るか?


これがとても大切ですね。


組織変革も、たんたんとやるだけでなく、
「勢い」づくりを意識すると、
いいですよ。