アナタの目標はムーンショット?

先日、ある会社で、半年のプロジェクト型研修に
参加した若手社員の報告会がありました。

その研修に参加したAさんは、半年前に立てた
目標や行動指標を相当なレベルで達成していました。
すばらしいですね!

ですが、「達成感がなかった」というのです。
成長実感もなかったようです。
「ただやったというだけ」そんなニュアンスが
感じられました。

バディとなっていた先輩社員も、目標設定や
実行計画段階で適切なフォローが出来なくて、
申し訳なかったという話をされていました。

頑張って、立てた計画はほぼ完遂したのに、
これでは寂しいですね。


今後に活かすという観点で、
目標設定が不適切(合目的でなかった)だった。

という話がありました。
目標が低いから、その実行計画も
Aさんの力からすれば普通にできる程度の
月並みなものになってしまい、
「ただやっただけ」というような研修成果
になってしまったというような話でした。


丁度、その会社さんで人事制度再構築の
お手伝いもしているのですが、
そのプロジェクトの中でも、
「評価が失敗する時の原因の50%以上は
 目的設定段階にある」
ということをお伝えしています。


では、どんな目標を立てればいいか?

一つの観点として少し極端かもしれませんが、
「ムーンショット目標」を考えたいと思います。


そもそも「ムーンショット」とは何でしょうか?

これは、ケネディ大統領が人類を月面に立たせる
という前代未聞のアポロ計画を発表、
挑戦を有言実行したことから来ています。
以来、困難は伴うが野心的で夢のある計画が
ムーンショットと呼ばれるようになりました。

それくらいの目標をムーンショット目標といいます。


日本の国家は6つのムーンショット目標を
掲げています。

▼(参考)日本のムーンショット目標▼
https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/target.html



さて、政府はおいておいて、
私達も仕事でムーンショット目標を立てることが出来ます。

ビジネスの世界では、ムーンショット目標を
設定することで、自身の大きな成長と、
組織に大きな変革をもたらすことが期待できます。

例えば、Googleの親会社Alphabetは、
自動運転車やGoogle Glassなどの革新的な
プロジェクトにチャレンジしていました。

自動運転、空飛ぶ自動車なども、かつては
ムーンショット目標でした。


ムーンショット目標を立てるメリットは、
従来の枠にとらわれない新しい発想が
生まれやすくなることがあります。

例えば、「売上を100万から110万に増やす」
という目標ではなく、
「売上を100万から1億円に増やす」という
桁違いの目標を立てることで、従来の延長線上
にはないようなアプローチを採るでしょうし、
その中でチームの意識が大きく変わります。
革新的なアイデアが生まれる可能性も高まりますね。


チームの一体感を高めたり、
モチベーションを向上させる効果もあります。

大きな目標に向かって協力することで、
個人では達成できない成果を
生み出すことができる可能性が高まります。



これは個人目標でも同じです。
例えばAさんが、ムーンショット目標を
立てていたら、どうだったでしょうか?

いつもと違うアプローチを必死で考えた
かもしれません。自分一人では到底
できそうにないので、先輩の力もかりて、
人を巻き込みまくって取り組んだかもしれません。

結果として達成出来なかったとしても、
大きく脱皮・飛躍した可能性は大きい
と思うのです。


自分の仕事や組織にムーンショット目標
を取り入れてみませんか?


長くなったので、
次号で、ムーンショット目標と
個人の成長、モチベーションについて
考えてみたいと思います。