常識をぶち破るラテラルシンキングとは

チームSKMの池原です。

以前、質問力を鍛えるという記事を書きました。

その中で、質問の目的には
「盲点に気付かせる」という点を挙げました。
質問者が相手の気づいていない観点を示すことで
相手に閃きや問題意識を与えるというものです。

ではこの盲点に気付かせるための思考法はあるのか
今回はその思考法の1つ“ラテラルシンキング”についてお話したいと思います。

皆様が良く聞き覚えのあるロジカルシンキングとは
「論理的思考」ですが、こちらは「水平思考」と呼ばれ
固定観念にとらわれず、多角的に物事を捉えて
新しい発想やアイデアを生み出す思考法です。

幻冬舎が発売している「ウミガメのスープ」という謎解きカードゲームを
ご存じでしょうか?
これは水平思考にかかわるクイズが収められているもので
出題者が読み上げるクイズに対し、回答者が出題者へ質問をします。
出題者は、質問に「はい」「いいえ」「わかりません」という
答え方をします。それをヒントに問題を解くというゲームです。

例題を示します。
【例題】
「2人の男が勝負をしていた。1人の男が空を見た瞬間に決着した。一体、なぜ?」

これに対し、なんで?という疑問が浮かぶと思います。
そこで回答者は、質問を考えます。

【質問例】
「2人は1対1で勝負をしていますか?」→「はい」
「空は晴れていましたか?」→「関係ありません」
「その場に審判となる人物はいますか?」→「いいえ」

このように質問を繰り出して、答えを思考していきます。
ここで読むのを少しストップして、皆さんも質問を考えてみて
ください。

わかりましたか?
もしわかったらそれを質問にしてみましょう。

「それはじゃんけんを使う勝負ですか?」→「はい」
この質問が出れば、答えは自ずと導き出せると思います。
答えは“あっちむいてほいをしていた”です。

ではもう一問ぐらい例題を出します。
【例題】
カレーパンは、太郎さんの大好物です。
中でも一番好きなカレーパンを出すパン屋に行くと
カレーパンのところに売り切れの文字が。
しかし、太郎さんは喜んでいます。一体、なぜ?

この問題に対し、どのような質問が考えられますか?
たとえば以下のように
「売り切れの後に、焼き立てのカレーパンは出てきますか?」→「いいえ」
「売り切れの札はカレーパンのものですか?」→「はい」
「太郎さんはカレーパン以外にも好きなパンはありますか?」→「わかりません」

このときに、なぜ太郎さんは喜ぶのか?と考えます。

まず、カレーパンが好きなお客さんは売り切れていると悲しみます。
太郎さんはお客さんではないのか?という風に
思考を水平に展開します。
では、売り切れの札を見て喜ぶときはどんな状況か?
「売り切れを喜ぶ=お店の人」という発想が出てきます。
すると、太郎さんはもしかして店の店主さんではないか?
という発想の転換、これがいわゆるラテラルシンキングです。

「ウミガメのスープ」は全4巻発売されています。
このようなゲーム形式であれば、社員の研修などでも
楽しくコミュニケーションを取りながら取り組むこともできます。
ラテラルシンキングは、ビジネスにおける新商品開発や
マーケティング戦略などにも活用出来ます。

難しい研修ではなく、このようにゲーム形式で学ぶ研修など
一度試してみてはいかがでしょうか?