~労働衛生週間に寄せて~

チームSKM 経営コンサルタントの吉田です。

10月第1週は「労働衛生週間」、
そして9月はその準備月間です。

厚生労働省が今年で76回目を迎えるこの取り組みは、
単なる安全衛生の啓蒙活動にとどまらず、
働く人々の心身の健康を守るための社会的な
活動でもあります。


<今年の標語は>
「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて
 ストレスチェックで健康職場」

この言葉には、働く人の「人生全体」に
目を向ける視点が込められています。



<職場の健康は「経営の土台」>

企業としての取り組みは、衛生管理者を
中心に多くの現場で着実に進められています。

「作業環境の改善」、作業管理の見直し、
そして健康管理

これらの「三本柱」は、衛生管理活動の基本であり、
職場の安全と快適さを支える要です。

私自身、衛生管理者として職務を全うしていた経験があり、
現場での実践の重要性を強く感じてきました。

特に、メンタルヘルスやストレスチェックの実施は、
心の健康への配慮として欠かせない職務です。

2015年の法令改正により、ストレスチェック制度が
導入され、常時50人以上の事業所では義務化されています。
今では多くの企業が毎年実施していることでしょう。



<家庭の健康も「経営課題」>

以前、事業承継の研修で印象的だった言葉があります。
「夫婦は二人三脚だが、配偶者も大丈夫
(あるいは親も元気)と考えていますよね」

でもその「前提」がいつ崩れるかもしれないという視点は、
経営にも人生にも不可欠です。

家族の健康状態が急変すれば、介護や看病の時間、
精神的な負担が生じ、仕事への影響は避けられません。

私自身、最近その現実に直面し、日頃からの健康管理の
大切さを身に染みて実感しました。

「家庭の健康」は、経営者の皆様、経営幹部の皆さんに
とっても見過ごせない課題です。

日常の中で「もしも」に備える意識を持つことは、
ひとりの生活者としても極めて重要です。



<心の健康は「見えない資産」>

厚生労働省は2011年、がん・脳卒中・急性心筋梗塞・
糖尿病に精神疾患を加え、五大疾病とする方針を
打ち出しました。

これは、心の健康が身体の健康と同等に重要で
あることを示しています。

今週火曜日の佐々木さんのブログでは、
「ヘルプ・シーキング=助けを求める力」の重要性が
語られていました。

VUCA時代の不確実な環境下では、
心身の不調を抱える人が増加しています。

メンタルヘルス対策は、職場の生産性や雰囲気に
直結する重要課題です。

「助けを求める力」を育むこと

それは、心理的安全性のある職場づくりの第一歩であり、
支え合う文化の土壌になります。


<まとめ>
この衛生週間・準備月間を機に、ぜひそのような
職場環境づくりに取り組んでみてください。

朝礼や職場懇談会、日々の声かけなど、方法は
さまざまです。

そして、一人ひとりの声に耳を傾けることが
何よりも大切です。

それは、組織全体の健康文化を育てる第一歩です。

労働衛生週間をきっかけに、職場の健康、家庭の健康、
そして自分自身の健康を見つめ直してみませんか。

健康は、【経営】、そして【人生の】 見えない大事な資産 です。

 


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