あなたの現場で「ピッー」という警告音
チームSKM 吉田です。
日々、経営者の方々とお話しする中で、
中小企業にとってホルムズ海峡の影響が確実に
押し寄せていることを感じます。
建設現場では資材が入らず工事が中断し、
塗料メーカーではナフサ不足で生産が滞る。
樹脂加工メーカーでは原料のペレットが調達できない。
お菓子の袋が白黒印刷になるニュースや、
指定ゴミ袋が「お一人様5個まで」と制限されるなど、
社会の変化は静かに、確実に生活への影響を
与えています。
そんな折、風邪薬を買いにドラッグストアを
訪れた時のことです。
棚には「お一人様1個まで」の貼り紙。
最初は特売かと思いましたが、周囲の医薬品棚にも
同じ表示が並び、すべての商品にポップが貼られ
少し異常な感じがしました。
「これもホルムズ海峡の影響か!」
「医薬品まで影響が出ているのか」と思いつつレジへ。
店員さんがレジで風邪薬を読み取った瞬間、
「ピッー!」と通常とは違う警告音が鳴り、
薬剤師さんが小走りで駆けつけてきました。
聞けば、2026年5月1日の薬事法改正で、
風邪薬・咳止め・解熱鎮痛薬など840品目以上が
「指定濫用防止医薬品」に指定され、
複数購入時は薬剤師または登録販売者による
確認が義務化されたとのこと。
以前社会問題となった「若者のオーバードーズ問題」、
「SNSでの誤情報」、「転売目的の盗難事件」が
影響でした。
社会の「見えないリスク」がドラックストアの
現場にまで大きく影響を与えていたのです。
自分なりに「原材料不足の影響か」と分析していた
予想は見事に外れ、 少し悔しい思いもしました。
しかし、こうした社会を揺るがす出来事が起きると、
それを規制するための法律が整備される。
そして法改正に基づいて日常のルールが変わっていきます。
たとえば、
(1)長時間運転 → 物流2024問題(改善基準告示の改正)
過労運転による死亡事故や過労死認定の増加が
背景にあります。
(2)電通社員の過労死 → 働き方改革(残業上限規制)
社会に大きな衝撃を与え、労働時間管理の見直しが
一気に進みました。
(3)労災事故多発 → 安全衛生法の強化(2023~2025)
建設・製造業での死亡事故、高所作業・挟まれ・墜落事故の
増加が法改正を後押ししました。
これらに共通するのは、
「現場で起きた異変が、社会問題となり、法改正へとつながる」
という流れです。
<法改正が示す「経営者」が見るべきポイント>
(1) 現場の小さな異変は、未来のリスクの“予兆”である
法律は、現場の悲鳴が積み重なった後に動きます。
だからこそ、法改正よりも早く、
(2) 経営は「仕組み化」が勝負になる
個人の経験や勘に頼るやり方では、
変化のスピードに追いつけません。
仕組み・ルール・教育で、
(3)中小企業ほど影響が大きい
人手不足、コスト増、運用変更の負担が直撃します。
だからこそ、変化を早めに察知し、先回りして
備える力が求められます。
<まとめ>
稲盛和夫氏は
「心を高め、正しいことを貫く」と説きました。
これは、
現場の声に誠実に向き合い、社員と社会を守るために
先手を打つ姿勢そのものです。
・現場の小さなサインを見逃さない心
・変化を仕組みで受け止める体制
・利他の心で社員と顧客の安全を守る判断
これらが揃ったとき、組織は変化へ対応できます。
そして、皆さんの現場ではすでに「小さなピッー」
警告音が鳴っていないでしょうか。
その違和感を見過ごすか、意味としてちゃんと捉えるかで、
組織の今後は大きく変わります。
さんよし会で、現場の小さな変化を捉える力を
一緒に深めていきませんか。
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