お掃除道ってご存じですか?
チームSKM 吉田です。
「お掃除道」関連の本を 20年以上前 会社での5S活動の時に
読んだことを思い出しました。
「お掃除道」とは、単なる掃除ではなく、
心と環境を整える心理的・哲学的な行為のことです。
日本文化に深く根付いたこの概念は、武道の道場や寺院での修行、
学校の雑巾がけなどに象徴されています。
さらに、玄関や身の回りをきれいにすることで
気運が上がるとも言われ、日常生活にも影響を与えています。
ゴールデンウィーク中、私は家の掃除に取り組み、
部屋の片づけ・整理や床、外壁の清掃、庭の手入れ、
網戸・サッシや車の清掃などを行いました。
これにより、単に掃除をして環境を整えるだけではなく、
心が浄化されるような すがすがしい気分を味わうことが
できました。
掃除には、心理的なリフレッシュ効果があることを
あらためて実感しました。
学生時代のアルバイト経験の一つに、オフィスビルや銀行、
スナックビルでの掃除があります。
床の清掃は剥離剤で古いワックスを取り除くところから
始まり、ポリシャ機での洗浄、バキュームでの吸い取り、
モップでの水拭き、乾燥、ワックスの塗布までを丁寧に
行う工程でした。
床がピカピカになった達成感や、
仲間と協力して効率的に仕上げを競った一体感は、
今でも鮮明に覚えています。
この経験から、掃除がただの労働を超え、
心理的な充実感をもたらす行為であることを実体験しました。
社会人になると、「5S活動」に取り組みました。
これは職場環境を改善し、効率性と規律を育む手法で、
整理・整頓・清掃・清潔・躾を含みます。
特にメーカーの工場勤務では盛んに実施されており、
職場全体の安全面、生産面向上を目指す活動でした。
日本の伝統的な「お掃除道」の理念とも重なる部分があり、
整理整頓を通じて無駄を省き、清掃によって心を整えることで、
効率性が向上すると感じました。
徹底した掃除をすることで、見えないことが見えてくる。
TPM活動もそうですよね。
さらに、企業での年末の大掃除では、
日頃手が届かない部分を徹底的に清掃しました。
新入社員だった私は年末の大掃除を軽視していましたが、
今ではこれが日本の伝統的なすす払いと似た行為
であることを理解しています。
すす払いは、1年の汚れを払い、
新年を清らかな状態で迎える象徴的な習慣であり、
「お掃除道」の精神に通じています。
掃除は心の鏡であり、単なる清潔さを超えて心を浄化し
秩序を回復する力があります。
学生時代の掃除アルバイト、5S活動、
年末の大掃除(すす払い)を通じて、
「環境を整え、心を整える」ことの価値を深く学びました。
この精神を職場や日常生活に取り入れることで、
仕事・生活の質を向上させる鍵になるのではないでしょうか。
5Sの方法のテクニック編の教本やマニュアルは数多くありますが
このお掃除道の精神を取り入れることが
日頃、企業において5S活動を推進される皆さんの
ヒントとなればと思いました。