夏フェスで感じた異文化に触れる大事さ

チームSKM 上村です。

 

先日、大阪で開催された夏フェス
OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2026
というものに行ってきました。


朝から30℃以上の炎天下の中で音楽を聴き、
会場を歩き回り、気づけば一日で22,000歩以上。
40代の身体にはなかなかハードでした(笑)。


ただ、それ以上に面白かったのが、
普段の自分では、なかなか触れない文化の中に入れたことでした。


最近、年齢を重ねるほど、
自分がすでに知っているもの、
居心地のいい場所、
慣れている人間関係、
そういうものの中で過ごす時間が増えていくなと感じます。


知らないものに触れる機会は、
自分からつくらないと減っていく。

そんなことも感じています。

今回のフェスは、まさにその「知らない世界」に入る体験でした。

基本的に私は音楽やこういう祭り事は好きなので
夏フェスにも何度か行ったことがあります。


が、しかし


それは20代の頃のお話。
30代をすっ飛ばして40代になってまさか夏フェスに行くとは。
そしてそこで「知らない世界」を体験しました。

 

始まりは少し否定的

特に衝撃だったのが、
ROTTENGRAFFTY、通称「ロットン」のパフォーマンスです。


ライブが始まると、観客側の方では

モッシュ、
ダイブ、
リフト。

が起こっていました。


知らない言葉が並んでいると思った人もいるかと思います。


つまり、

人が頭の上を流れ、
後ろから人がどんどん押し寄せてくる。
身体をぶつけ合い、皆で走り回ったり、肩を組んだりする。
更には人を肩車しだす。

それも知らない人同士が。


私自身、こうしたライブ文化は少し知っていましたが、
そこに飛び込んだことはほとんどありませんでした。


なので最初は、

「激しすぎだろ」
「もう少し安全や周りのことを配慮できないのかな」

と戸惑いました。


それをせずに前線で次のアーティストさんの順番
を待っているファンに対して怒り出して
説教するおじさんもいたりしました。


正直に言えば、
最初は否定的に見ていたところもあったと思います。

 

「知らない」と「間違っている」は違う 

でも、しばらくその空間にいると、
だんだん見え方が変わってきました。


そこには、

その音楽を愛してきた人たちがいて、
こういったロック文化、フェス文化を最大に楽しもうとしに来ている人がいる。

そして、そのようなモッシュやダイブはそこでは当たり前の文化なんですよね。


その人たちなりの楽しみ方があり、
その場で大切にされている文化がある。
もちろん、安全への配慮は必要です。

 

ただ、
「自分が知らない」「自分は苦手」

ということと、
「間違っている」

ということは、全く違います。


こういった異文化を理解することはとても大事だと感じ、
そしてそれは会社や組織の中でのことも頭に浮かびました。

 

その「普通」は、誰にとっての普通なのか 

どうでしょうか?

普段、

「最近の若い人は分からない」

「普通はこうするでしょ」

「なぜ、そんな考え方になるの?」

というようなことを言ったりしませんか。

 

しかし、
その「普通」って、
誰にとっての普通なのでしょうか。


40代の私が20代の頃に当たり前だったことと、
今の20代にとって当たり前のことは、
当然違います。

 

仕事でも同じですよね。
経営者には経営者の景色があり、
社員には社員の景色がある。


管理職には管理職の事情があり、
若手には若手の不安や思いがある。


営業には営業の文化があり、
製造には製造の文化がある。

 

ベテランからすると、
「それくらい自分で考えればいい」
と思うことでも、
若手からすると、
「何を聞いていいか分からない」
のかもしれません。


逆に若手が、
「もっと効率的にやればいいのに」
と思っていることにも、
実は会社の中にはそこに至った歴史や理由があるかもしれない。

 

私たちはどうしても、
自分が見えている景色を「現実そのもの」だと思ってしまいます。
でも実際には、
自分が見ているのは、自分の価値観で作り上げた自分の中での景色に過ぎない。


ロットンのライブの中に入ってみて、
そんなことを体感しました。

 

「理解できない」で扉を閉じない 

外側から見て、

「よく分からないな」

と言うことは簡単です。


でも一度中に入ってみる。


その人たちが何を楽しみ、
何を大切にし、
どういう背景を持っているのかに触れてみる。


それだけで、
相手への見方は少し変わります。


若い世代との関わりも、
同じなのかもしれません。


SNSでも、
音楽でも、
ゲームでも、
ファッションでも、

自分にはよく分からない世界に、
少しだけ入ってみる。


無理に若者に合わせる必要はありません。


40代が20代のふりをする必要もない(笑)。


でも、

「理解できない」で閉じるのではなく、少し興味の扉を開けてみる。


それだけでも、
自分の当たり前を問い直すきっかけになります。

 

同じフェスでも、まったく違う楽しみ方 

そして一日の最後に観たのが、
Creepy Nutsでした。


その頃には、
身体はかなり疲れていました。


さすがに前方へ行く元気はなく、
少し離れた場所から、
自分のペースで観ることにしました。

「周りの目を気にせず、自分なりに楽しんでほしい」

「正解なんてないから」

という趣旨の言葉がボーカルのR-指定さんからありました。

 

これがとても心に残りました。

先ほどのロットンとはまた違う楽しみ方です。

彼らは、「郷に入れば郷に従え」で
「この場に来たってことは暴れる準備が出来ているんだろ?」
くらいの感じでした。

 

しかし、彼らが提起したのはまた別の楽しみ方でした。

前の方に行って、
思い切り盛り上がる。

でも、そんな必要はないんですよね。

疲れたら休めばいい。

好きな曲では思い切り楽しめばいい。

知らない曲は、
周りを眺めながら聴いていてもいい。

自分なりの楽しみ方で、その場にいればいい。

自分なりのやり方で「音を楽しめばいい」

それが「音楽」なのかなと思います。

 

全員が同じでなくていい 

これもまた、
会社と似ているなと思いました。


会社には、
人と話すことが好きな人もいれば、
一人で黙々と作業する方が力を発揮できる人もいる。


新しいことへの挑戦にワクワクする人もいれば、
決められた仕事を丁寧におこなうことに喜びを感じる人もいる。


お客様から直接、「ありがとう」と言われることが嬉しい人もいれば、
自分の技術が上達していくことそのものに、やりがいを感じる人もいます。

 

でも組織にいると、

ついつい、

「もっと積極的に発言しよう」
「もっと挑戦しよう」
「もっとコミュニケーションを取ろう」

と、

全員に同じ「良い働き方」を求めてしまうことがあります。

 

もちろん、
組織として守るルールや目指す方向は必要です。

ただ、
全員が同じ性格になり、

同じ働き方をし、
同じモチベーションで働く必要はありません。

 

大切なのは、
違う人たちが、それぞれの力を発揮できること。


だと思います。

 

相手の世界と、自分の世界を知り、違いを判断しない

そのためには、
まず相手を知ること。

「なんで、この人はこうなんだろう?」

と評価する前に、

「この人は何を大切にしているんだろう?」

「どんなときに仕事が楽しいんだろう?」

と知ろうとする。

 

そして同時に、
自分自身も、

「自分はどう働きたいんだろう?」

「自分は何をしているときに力が出るんだろう?」

と考えてみる。


相手の世界を知ることと、
自分の世界を知ること。


その両方に必要なのが、
やっぱり「対話」なのだと思います。


今回のフェスでは、

激しいロットンのライブと、
一日の最後のCreepy Nuts。

全く違う体験から、
同じようなことを考えました。

「違いをすぐに判断しないこと。」


そして、
「周りと同じでなくても、自分なりでいいこと。」


この二つは、
組織を考える上でも大切なことなのかもしれません。

 

好奇心まで、一緒に年を取らせない 

40代になると、
経験は確実に増えていきます。


仕事でも、
「こういうときは、だいたいこうなる」
という予測ができるようになります。

 

それは大きな財産です。

 

一方で、経験が増えるほど、
「自分は分かっている」
と思いやすくなる危うさもあります。


知らないものを、
「自分には関係ない」
と閉じてしまうことも増えていく。

 

だからこそ、
ときには意識的に知らない場所に行く。

知らない人と話す。

若い世代が楽しんでいるものに触れてみる。

 

そこで、
「なんじゃこりゃ!」
と思えたら、むしろそれは良い機会なのかもしれません(笑)。


若者のように振る舞う必要はないでしょうし、
今の自分の年齢や経験を否定する必要もありません。


でも、
好奇心まで一緒に年を取らせなくてもいい。


自分の当たり前の外側に出ると、
知らなかった世界があり、
知らなかった価値観があり、
時には、知らなかった自分にも出会います。


組織づくりでも、日々の人生でも、
世界を広げてくれるのは、
案外、「自分にはよく分からないもの」なのかもしれません。


40代、まだまだ知らない世界に飛び込んでみようと思います。

 

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