莵道高校に見る差別化戦略

三方未来よし経営(TM)
の目標達成コンサルタント

佐々木千博です。

昨日まで、ある一部上場企業の新入社員
フォローアップ研修に登壇していました。

アンケート評価 97.5%とのことで
最低90%以上とは思っていましたが、
とても価値を感じて頂けて、
頑張った甲斐がありました♪

ただ情報を教える・覚える勉強でなく、

演習の中で学ぶ
(個人ワーク・グループワーク・プレゼン)
&リアルな経験で補足というスタイルは、
私の経験上では学習効果が高いです。

社内で勉強会などする時の
参考にしてくださいね。

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★莵道高校に見る差別化戦略

先日、総合スーパー内で
アーチェリー射場を見つけてしまっ
という出来事があり、

昨日はアーチェリーネタがたくさん
のメルマガになってしまいました。

この勢いそのままに(笑)、
今日もアーチェリーと関連して、
差別化ということを考えたいと思います。

題材は私が卒業した京都府宇治市の
「京都府立 莵道高校の差別化」です。

余談ですが、莵道高校は、
京アニの「響けユーフォニアム」
という吹奏楽アニメの舞台になった高校。

背景が一々思い出深く、
私にとっては郷愁を誘われる作品です。
アーチェリーの射場の場所も
チラッと出ていますよ♪

さて本談に。
多分に、個人的な体験が内容含まれますが
参考になるところあると思いますので、
お付き合いください。

私は中学受験・高校受験と連敗し、
滑り止めとして地元の公立高校を
受験しました。

京都は歴史的に私立高校が強く、
頭のいい子は、洛星や洛南などの
私立の進学校にいくか、
同志社や立命館の付属高校
に行っていました。

公立高校は、そこにいけない子が
主に行く私高公低でした。
(今は知りません。当時)

私は私立受験に落ちたので、
地元の公立高校 莵道高校の2類
というところに入学したわけです。

私は7期生。つまり、莵道高校は
宇治でもっとも歴史の浅い、
圧倒的に新参高校でした。

しかし、なぜか知名度や評判
は高かったのです。

それは、大きく二つの特徴による
ものだったと思います。

一つは、2類の徹底的強化。
二つ目は、アーチェリー部の存在です。

まず一つ目、2類の徹底的強化。

2類というのは10クラスあるなか
で理数と人文で1クラスだけある
進学コースで、
クラス替えなく3年間一緒です。

宇治の他の公立高校にもあるのですが、
他高より徹底して、このクラスだけは
勉強漬けにする方針で、成果を
出していました。

端的にいうと、私立に行けなかった子
でも塾にいかず、京大に受かる可能性
が持てる教育カリキュラムを用意する
というものです。

私は、そんなことも特に知らず、
一番近い公立高校の2類・理数クラスに
入学したのですが、

入学前の春休みに大量の宿題が
出されて「マジか!」と後悔しました(笑)

3年間担当の先生は数学のM先生、
真面目が服を着たような先生で、
数学のテスト成績が悪いと出来るまで
再テストを放課後に受けさせられました。
(私は再テスト皆勤賞!爆)

7時間目に希望者のみの
たしか「莵道活動(通称:ト活)」という
補講がありましたが、2類の生徒は
問答無用で強制参加。

夏休みには希望者のみで、
1週間ほど高野山の宿坊に
皆で寝泊まりして10時間ほど?
勉強する莵道合宿というものが
あったのですが、これもなぜか
2類生徒は強制参加(笑)。

そんな調子で、当時の進学高校と同じ
高3の1学期には、数学は微分積分まで
すべて完了。

そんな徹底ぶりでした。
当時の公立高校で、そこまで対象を絞って
尖がった施策を徹底した高校はなかったようです。

私は知らずに入ってしまった口でしたが、
私のクラス(と人文クラス)だけは、
宇治市内でわざわざ遠くから意図して
通ってくる級友がたくさんいました。

あえて、私立でなく莵道高校の2類を選んだ
人も多少いたようです。

私はやっぱりクラスの落ちこぼれでしたが、
たしかに京大にいく友達も出ました。

私も、第一希望はまた中学からの連敗記録
を伸ばしましたが、世間一般にいう
悪くない国立大学には、塾などゼロで入れました。

宇治で公立からいい大学(偏差値の高い大学)
いくんら莵道高校というブランディング
が7期の段階では既に確立していたのです。

2つ目。アーチェリー部。

もう一つがアーチェリー部。
アーチェリー、マイナーですよね。

山本博さんが2004年アテネ・オリンピックで
銀メダルをとって「中年の星」と
言われて、少しだけ有名になりましたが、

矢カモ事件(ボーガンでカモを打つ
人がいて一時事件として取り上げられた)
などあると、「犯人はお前か!」などと
冗談言われるくらい、ボーガンとアーチェリー
の違いも認知されていなかったです。

このアーチェリー部が、学校7期目でも
既に確固たる成果を出していました。
インターハイ常連校、国体にも出る、
世界大会に行く人も時々いる。
そんなクラブでした。

莵道高校は、射場と指導者に
思い切って奮発しました。

アーチェリーは男子で最長90mの
距離があります。つまり最低でも
人が立ち入らない安全は100m以上の
直線路を確保する必要があります。

これが最初から確保されていました。
他の高校は50mまでしか練習できないのが普通。

そして指導者として、生物教諭で、
あの「中年の星」山本博さんのライバルで
フィールド競技の分野でずっと世界大会に
出続けていた現役選手 S先生を呼びました。
(S先生は知る限り10年以上転勤なし)

S先生(顧問)は私は当時少し苦手
でしたが、当時では珍しい、
メンタルトレーニングを取り入れ、
野球部のように走らせ・筋トレもさせました。
(私は、再テストなどで、よくサボっていましたw)

結果、マイナースポーツ(恐らく
京都府下で10校くらいしかなかった)
で、京都府圧倒的競合校に、
最初からなったようです。

インターハイは当然、
同期の2人は国体にもいき、
一つ下の後輩は世界大会も行きました。

私が高校デビューでも通用する
運動部に入りたくて入部しましたが、
私はここでも落ちこぼれ…

それでも、京都府強化選手には一度
ならせてもらいました。
まさに環境の力は偉大です。

アーチェリーのために入学する人が
いたのかどうかは知りませんが、
勝てるポジションを見つけて、そこに
力を注いで短期間で結果にしました。

まとめます。

学力やその他の事情で私立の進学校
にはいけないが、高いレベルで教育
を受けさせたい親や子どものニーズ
に応える環境を、公立高校で出来る範囲で
徹底的に作り上げる。

クラブ活動においても
勝てるマイナー競技に的をしぼり
環境と指導者を揃え、
時間をかけず一気にTOP校を作り上げる。

それは、初代校長 K校長が学校
立ち上げの時にリーダーシップをとったそうです。

当時は、たまたま近所の滑り止めで受験した
公立高校がそうだっただけでしたが、
今、経営コンサルタントの立場から
振り返ると、納得のいくことが多いです。

考え方やアプローチで中小企業が使える
ことも、たくさんあります。
何もない新参高校で出来たのですから。

書き出すと止まらないので、
長くなってしまいました。

個人的には全然書き足りないのですが、
ここで今日は筆を置きます。

常勝アーチェリー部の指導の話を
明日少しだけしますね。