常勝アーチェリー部の秘密
昨日は、私の母校、公立の新参高校
が如何に差別化をしていたか?
というお話をお伝えしました。
日本一とかスゴイ話ではなく、
どこにでもありそうな公立の新設高校
の話で、当社にもできることありそう♪
と思ってもらえていれば幸いです。
一言でいえば、「選択と集中」ですが、
本当にできているところは
実に少ないように思います。
特に集中ですね。
どこまで集中できているか?
胸に手を当てて、問うてみたいところです。
今日は、新参公立高校の2つの
選択された差別化の一つ
「常勝アーチェリー部」について
触れたいと思います。
昨日にも少しふれたアーチェリー部
について、もう少しお伝えしたいと
思います。
世の中のニュースになるような
圧倒的な実績ではありません。
しかし、京都府下のニッチな
高校アーチェリー界では常勝
でしたし、高校で国体や
世界大会に出る部員も居たので
全国的にも強豪ではあったと思います。
(大学王者は近畿大学でした。
近大は、今も昔もニッチ分野で
エッジを立てた戦略が上手です)
私もこのアーチェリー部の末席、
同期の中で一番か二番目に下手でしたが、
一応、京都府強化選手には一度なりました。
同級生は国体で入賞もし、
後輩は世界大会にいきました。
凄すぎないところが参考になる
かと思います。
アーチェリー部が最初から常勝だった
のは、今から思えば
タネも仕掛けもあります。
一つ一つ挙げていきます。
●偶然ではなく、最初から狙って
トップになる。
自然と強豪校になったわけ
ではありません。
最初から新参者の公立高校が
特長を出すために、意図して差別化
できる要素として環境が整えられました。
ニッチ分野を選び、
一番の環境を作った。
京都府下の高校のどこにも
恐らくなかった90m射てる射場
世界で戦う現役選手の生物教諭を
クラブ顧問として赴任させる。
(専属コーチでなく普通に
授業もされていました)
なりゆきで、偶然で、
最初からTOPにはなれません。
●土台となる体力・筋力を重視
他高のアーチェリー部は、走り込みや
筋トレはそこまでしていませんでした。
私はたくさんやらされました。
理屈はシンプルで、
勝つためには初速の早い、
風の影響の少ない低い弾道が必要。
それには強い弓を引く筋力と
しっかりした体幹が必要。
特に弓を引くのに重要な広背筋
は鍛えさせられました。
アーチャリーを何となくやるには
筋トレも走り込みも特別不要
ですが勝つには必須ということでした。
●メンタルを重視
私が高校1年だったのは、1991年です。
当時、メンタルトレーニングと
いう言葉は、あまり一般的でなかった
ように思います。
当時、先生はバッシャムという人の
本をコピーして私たちに読ませていました。
技術的に、筋力的に充分でも、
メンタルも必要とのことでした。
さすがに当時世界フィールドで戦っていた
S先生は、心技体のすべてを押さえていました。
私は、メンタルって何?と
少しバカにしていたバカでした。
●道具に拘る・大切にする
アーチェリーは道具を使うスポーツ
です。二流の武器で、一流の結果は
でません。
ということで、道具は最初から
トップ選手と同じものでした。
(親不孝者です)
勝つための道具という考えでした。
また雨の日は、近射と言っていたと
思いますが、近距離の畳に射つことで
射形の基本を確認することと、
道具のメンテナンスをコツコツ
学校の廊下でやっていました。
●見本が目の前に。先生も一緒に練習
世界大会にも出ていた顧問の
生物教諭S先生も一緒に練習していました。
すぐ横で世界で戦う選手であり
先生が一緒に練習している。
口だけでなく、やって見せる
指導がありました。
というか、細かい指導で手取足取りでなく、
一緒に練習しながら、それを見せながら
同じ選手としてアドバイスしてくれる
という雰囲気でした。
他校に、S先生のような顧問は
いませんでした。
●勝つのが当たり前という空気
これは誰かが声高に言っていた訳
でもないですし、私たち部員も
すごい背負っていたわけではないと
思いますが、
何となく京都府下なら勝つ、
表彰台に立つのは当たり前
という空気がありました。
オリンピックを目指すようなレベルでも
空気感でも全然ないですが、
表彰台に登って有頂天になることはなく、
まあ、普通だよね・・・という雰囲気。
一度、誰も表彰台に登れないような
大会があって、その時に、
顧問の先生に、遠征先で試合直後、
皆が見ている前で、罰ランニングと、
罰筋トレをやらされた思い出があります。
勝つのが当然な空気は、
もしかすると先生が意図的に作って
いたのかもしれません。
空気の基準を下げないということ。
世界レベルの人がいるかどうか?
は別として、それ以外は中小企業で
応用できることばかりです。
参考になれば幸いです。
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