直観と論理思考(2)
前号では、「直観」と「論理思考」の
メリット・デメリットを考えてみました。
そして、「前提やルール」があり、
大量のデータ処理を処理する場合において、
人間が足下にも及ばないAI時代になっていく
にあたって、人にとって「直観」が
より重要になってくるのではないか?
という仮説をお伝えしました。
昨日、お伝えしたこと以外に、
直観にあって、「論理思考」では、
どうしても難しいことがもう一つあります。
これは人の成長や幸せにおいて
決定的に大切だと思っています。
「直観」は、人に説明する必要ないし、
根拠(この言葉自体が論理的)も不要で、
自分の心に従っているから、行動しやすい。
それは、まだない「未来」を創造することに
つなげられるということです。
例えば、ソフトバンクの孫さんが、
若い頃に言ったという
『いつか必ず、売り上げも
利益も1兆(丁)、2兆(丁)と
豆腐屋のように数えられる会社にしてみせる』
という言葉があります。
これは決意表明だと思うのですが、
「私は出来る」という「直観」が
あったと思うのです。
孫さんは実現しましたが、
同じように思って実現しなかった人
の方が多いでしょう。
しかし、少なくとも、論理的思考からは
絶対に出てこなかった言葉と思いますし、
それを説明されても、皆苦笑したと思います。
論理は、未来の確率論的予想はできても、
その域はまず超えられない。
直観は、延長線上にない未来を創造できる。
では、どうすれば直観を鍛えられるのか?
直観は経験知でもあるので、
経験知を増やすことだと思います。
悪い経験知を積み上げると、
悪い直観になるので、
いい経験を積み重ねたいですね。
では、経営者やリーダーにとっての
「いい経験知」とは何か?
それは、素晴らしい経営者と交流したり、
働く人がイキイキと働く職場を
肌身に感じ体験することです。