4ホメ1シカリの法則

前号では、上村さんから、ポジティブとネガティブ
の黄金比という話がありましたので、
私も近しいお話をお届けしたいと思います。

それが、4ホメ1シカリの法則 です。


聞いたことない?
当然です。
私が創りました。(笑)


しかし、出典はあります。


二宮尊徳の
「可愛くば、五つ数へて三つほめ、
 二つ叱って良き人となせ」です。

二宮尊徳(にのみやそんとく)は、
江戸時代末期の農政家で、
疲弊して年貢も納められないような
農村を再生して元気していった人物です。

二宮尊徳は知っていない人も、
二宮金次郎ならご存知なのではないでしょうか?
薪を背負って勉強している像が小学校などに
立っていることがありますが、
彼が二宮金次郎、長じて二宮尊徳となります。


現代でいうと、希代の再生請負人・経営コンサルタント
といっていいと思います。


彼が、「可愛くば、五つ数へて三つほめ、
二つ叱って良き人となせ」と教えてくれています。

これは、人を育てるときに、まず美点凝視で「ほめる」。
「ほめる」ことを、大切にしながらも、
適度に「叱る」ことも重要だということですね。

ほめすぎると甘えが生まれ、
叱りすぎると萎縮してしまいます。

そこで、五つ数える間に三回ほめて、二回しっかり叱る。
このバランスが、人を成長させるコツと
言っているように思っています。


私は、本当にそうだなと思うのですが、
江戸時代末期だから、このバランスなのなか?
とも思っています。

当時の農民の方は、現代人よりもずっと
辛抱強かったと思うし、苦難に耐える力も
もっていたと思うのです。

翻って私たちは、江戸時代と比較して
ありえない贅沢を享受しているけれども、
自己肯定感は低かったりして、
承認欲求に飢えている人が多いと思います。

衣食足りて礼節を知るではありませんが、
まず心が満たされて、始めて叱るが効く
と考えると、3ホメ2シカリではホメ比率が低いと
思っています。


なので、現代の人材育成は、

「可愛くば、五つ数へて四つほめ、
 一つ叱って良き人となせ」


と経験則から思っています。


つまり、4ホメ1シカリの法則 です。


特に昔ながらの方は、褒めることに抵抗が
ある方も居られるかもしれませんが、
目的は「育成」で、褒める・叱るは手段です。


褒めることを通して育成は間違いなくできるので、
いつも、たくさん褒めて育て、
時に厳愛で叱って育てましょう♪