部下の「こだわり」、どう活かす?
前回は、上村さんから「完璧主義」と、
その背景にある個々の「プログラム」の違いに
ついてお届けさせていただきました。
「エンジニアは完璧でないといけない」といった反応は、
彼らが「完璧さ」
今回は、その「完璧主義」というプログラムが形成される背景と、
それを理解する重要性についてお伝えします。
そもそも、なぜ「完璧主義」という
プログラムが形成されたのでしょうか?
メンバーが「完璧」を目指す背景には、
過去の成功体験、周囲からの期待、職人気質、
あるいは失敗への恐れなど、様々な要因が考えられます。
何事にも、そうである理由があります。
リーダーとして部下の「完璧へのこだわり」に
戸惑ったり、面倒だなと思うこともあるかもしれません。
(私も細かいことが苦手でそう思いがちなタイプです)
しかし大切なのは、その「違い」を否定せず、
「なぜそう考えるのだろう?」と相手の背景に寄り添う姿勢です。
理解しようとする姿勢そのものが部下に安心感を与えて、
チームの心理的安全性を高め、信頼関係の土台となったります。
そこでご提案です。
部下の「プログラム」を理解するために、
以下のアクションをしてみませんか?
■1on1の実施
仕事の価値観についてじっくり話を聞き、
「どんなことを大切にしているか」
などを問いかけてみましょう。
答えを求めるのでなく、相手を知ることにフォーカスして。
■日々の言動からの観察
会議での発言や仕事への取り組み方にも、
その人の考えを読み解くヒントがそこかしこにあります。
その人の何気ない言葉や行動を観察してみましょう。
■感謝と承認・労い
「こだわり」が成果に繋がった時に、具体的に
どこが良かったかを伝え、感謝と承認を伝えましょう。
理解し、理解されるといいます。
まず私たちから理解と感謝をしたいですね。
きっとそれは相手に伝わるはずです。
その時、相手もあなたの言い分を
聞いてくれるのではないでしょうか?
ビジネスとして正しい・正しくない、
能力が高い・低い、
という話になれば、恐らくあなたの方が
7・8割軍配があがるのかもしれませんが、
戦って勝っても、それはチームの負けになります。
管理職・リーダーは辛抱業でもあると思っています。
そして、故に一層成長できるのだとも。
次回は、この「理解」から一歩進み、
部下の「完璧主義」を強みとして活かし、
成長を促す具体的な関わり方について
考えてみたいと思います。