「ほめる」効用 ~組織と個人成長の観点から
ほめる」話が続いていますので、
その流れで、もう少しお伝えしたいと思います。
今回は、組織開発と人材育成における
「ほめる」ことの効用です。
「ほめる」ことは、単なる褒美ではなく、
組織と個人の成長を促進する強力なツールです。
適切に行われる「称賛・ほめる」は、
多くの効果が期待できます。
■社員のモチベーション向上
「ほめる」ことは、社員一人ひとりが努力を
評価されていると感じる重要な機会になります。
承認欲求は誰しもが持つものですが、
折に触れて上司や同僚から褒められることで、
「自分はこの職場に必要とされている」
という実感が得られ、仕事へのモチベーションがあがりますね。
ANAでは、「グッドジョブ・カード」
ANAでは、2001年の米国同時多発テロ以降、
「がんばる→褒める→がんばる」という
好循環を生み出し、モチベーション向上を目指されました。
「グッドジョブ・カード」を導入し、小さなことでも
積極的に褒める文化を醸成したことで、
社員の満足度と顧客満足度の向上につながったようです。
▼ANAのグッジョブ・カード▼
https://toyokeizai.net/
■チームの結束力強化
「ほめる」文化を通じて、互いの努力を認め合うことで、
チーム全体の結束力が強まりますね。
感謝や称賛を共有することで、日常の業務での連携も
スムーズになります。
■社内コミュニケーションの活性化
「ほめる」ことが、コミュニケーションの
きっかけ作りになります。
例えば、「サンクスカード」を
送り合う文化を導入することで、
普段あまり関わりのない部門間でも
積極的にコミュニケーションを図ることができます。
先日、感動物語コンテストで3賞独占した
グッドフェローズさんでは、賞賛の取組みを
すさまじい量でされています。
▼グッドフェローズ▼
https://goodfellows-llc.com/
■ストレス軽減とメンタルヘルス向上
承認されていると感じる機会が増えるので、
社員のメンタルヘルス向上にも繋がります。
特に忙しい職場では、仕事に追われるあまり、
達成感や充実感を得る機会が少なくなりがちです。
「ほめる」文化を取り入れることで、
社員が「自分はこの職場で評価されている」
という実感を得られ、
日々のストレスも軽減されルのではないでしょうか。
■組織全体の生産性向上
「ほめる」文化を通じて得られるポジティブな
職場環境は、最終的には組織全体の生産性向上
に繋がります。個々の社員が自発的に動き、
創造性を発揮できれば、イノベーションが促進されます。
▼アンパサンド株式会社の調査結果▼
https://biz.tunag.jp/article/
アンパサンド株式会社が実施した調査では、
称賛文化の導入で、約8割の企業が社員の定着率が
改善されたと感じているようです。
さらに、51.9%の企業が業績の向上、
45.7%が組織内の信頼関係の強化、
42.0%が残業時間の減少といった効果を報告しています。
「ほめる」は、組織と個人の成長を促す
重要な要素といえると思います。
次回は「ほめ方」についてお伝えします。