勇気を失うことは自分を失うことである ~ある社長の経営再生道(2)~

前回の先日すごい社長の講話
のつづきです。

従業員の死、毀損しまくった財務、
そんな中で、従業員は会社のピンチに
逃げるのではなく、私財まで出そうと
して社長の愛と在り方に応えた。

そんな話を前回書きました。

「人の言っていることは建前、
人のやっていることが本音。」

という大原則からいくと、
本当に従業員に愛され必要とされる
社長道を歩まれていたことが
よく分かる話でした。

しかし、
ここで話は終わりません。
社長のV字回復どころか、
奇跡の経営再生道が始まります。

ここでいう、経営再生とは、
採算事業だけ残し、貸借対照表を
軽くキレイにしていくような
事業再生ではなく、
人も事業も切らずに会社を良く
していくような再生のことです。

金融機関とも丁寧に話を続けながら、
何年もかけて、もともとお客様に
高い評価を得ていた仕事で、
財務を改善していきます。

そんな中で、
お金も本当にない、
本当に大変な時でしたが、
私には考えられないであろう行動に
その社長は出ます。

それは、
相談された運送会社の再生です。

厳しい団体交渉などもしながら、
既存のお客様に営業しながら、
V字回復、無借金経営まで数年で
もっていくのです。

金融機関の対応も手の平を返した
ようになり、様々な会社の再生
まで頼まれるようになります。

かつて、再生の道を共にした
自社の従業員は、それぞれが社長に
なれるくらいの力をつけています。

そんな従業員の力もあり、
関わる会社、関わる会社がどんどん
経営再生していくようになります。

今は、一社で何とかするのではなく、
経営再生を通して、その地域で
グループ企業群を構成し、
そのグループの力で、従業員と
その家族、その地域を一番幸せな場
にする次のフェーズに
邁進されています。

本当に濃密すぎる話で、
上手く伝えられませんが、
本当に大変な時に社長が心の支えに
していた言葉があるそうです。

その一つが、極真空手の創始者、
大山倍達さんの、

ーー
お金を失うことは小さいことである。
信用を失うことは大きいことである。
勇気を失うことは自分を失うことである。
ーー

という言葉だったそうです。
きっと、お金が無い時でも、従業員と
お客様の信用・信頼だけは誰よりも
大切にされていたのだと思います。

だから、お金はなくても、従業員も
お客様もついてきた。
結果、お金もついてきた。

講話の後で個人的に話を聞くと、
大変なことは順番にお行儀よく
なんてやってこない。

重なるものだけど、その中で自分に
出来ることを必死でやってきたら、
やっと本当に最近、今の道筋が
見えてきた。
と言われていました。

話の節々に、
何が得か?何が損か?ではなく、
何が正しいか?何が正しくないか?
を心に、厳しい時も常に自分のできる
最高の一歩を踏み出し続けられたこと
を感じました。

これが「勇気」だと思います。

私も勇気をもって、
感動経営コンサルタント道を
邁進したいと思います。

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