学び・教育訓練の因数分解

何を学ぶのか?
どんなスキルを高めるのか?

また、自社で人財育成体系を構築しようとするときに
どの階層で、どのようなものを体得してもらうのか?

これらを考える時に最初にやっておきたい
ことがあります。

例えば「営業力」を高めたいとします。

漠然と「営業力」を高めようと思っても、
なかなか難しいです。

上手な人の鞄持ちをたくさんさせてもらえたり、
達人に都度フィードバックもらえるような
恵まれた環境だと大丈夫かもしれませんが、
そうでない状態で、ただ営業力を高めよう!
と力んでも、あまり伸びないでしょう。


なので、知識や能力を因数分解します。

B2B営業で考えられそうなものを
思いつくままに挙げてみると、


・お客さまの業界の知識をえる
・お客さまの会社のことを知る
  ・予算
  ・決裁者
  ・ニーズ
  ・タイミング
  ・その他制約条件  など
・お客さまの先にいる生活者のことをしる

・自社の商品・サービスの知識を得る
  ・商品の特徴・スペック
  ・商品が提供する価値
  ・商品の価格、納期
  ・商品の提供方法
  ・商品利用の留意点
・自社の商品を好きになる

・ライバル企業や商品について知る

・アポイントの取り方を調べる
・第一印象の作り方
・ファーストコンタクトのコツを学ぶ
・ヒアリング(質問力)の技術を学ぶ
・傾聴力を磨く
・課題を抽出する力を磨く
・自社の商品・サービスと
 お客さまの課題の接点を見つける
・お客さまのベネフィットに変換して
 伝える力を磨く

・クロージングの知識
・反論処理の技術
・受注後から納品までのプロセスを
  こなせるようになる
・納品後のフォローを学ぶ


きっちり精査したわけではないですし、
他にも要素はあると思いますが、
パッと書いてみてもこれくらいには分解できます。


こうやって分解してみると、
自分やメンバーが苦手なところや
これから伸ばしていって欲しいことが
明確になってきます。


お医者さんを例にすれば、
患者さんが病院に来たら、

・どこが具合が悪いか?
・どんな風に悪いのか?
・いつから悪いのか?

など診察(調べて)から、
診断・治療すると思います。


能力開発も同じですね。


特に組織が成長していくときには、
個人の育成頼みでなく、
能力開発の仕組みづくりが大事になります。

このあたりは、大手企業と中小企業で
差があると正直感じています。


自身の自己研鑽でも、
組織の能力開発の仕組み作りでも、
まず、知識・能力の因数分解を行うところから
やっていきましょう。

その上で、必要なところに必要な手当を
していきましょう。