批判的態度は必要か?
チームSKM 上村です。
月1回「あり方」に関する書籍を適当にして勉強会をしています。
「教育国民の師父」と呼ばれた
大阪天王寺師範学校(現大阪教育大学)の
森信三先生の修身(道徳)の講義内容をまとめた
「修身教授録」という書籍を読んでの勉強会です。
私が今回、心に残ったのは「批判的な態度というもの」という項目でした。
さんよし会でも「美点凝視」というものを大事にしておきます。
「厳愛」という考えを大事にしておきます。
あくまでも丁寧に接するのではなく、
相手にとって本当に良いと思ったことは
しっかりと伝えていきます。
ただしその伝え方については
相手を思いやって言葉や表現
態度などは注意して伝えていきます。
私自身もそういうことを大切にしております。
基本的に私は「批判的な態度」というものに対しては苦手です。
さて休日の昼間やっている討論番組で
相手の意見を聞かずに自分の意見を主張して
相手が話している間に遮って発言したり
はなから人の意見を聞くつもりがない態度だった
見ている側として非常に疲れます。
問題を悩む時に批判的な態度をすることに
どのような意味があるのか?
修身教授録の中森信三先生が
どのように言っているのかを
とりあえず紹介したいと思います。
これは昭和12年のことです
今から90年前の話でありますが
今でも変わらぬ真理だと読んでいて感じました。
1. 物事に対して批判的な態度
まず「問題」に対して批判的な態度を持つ事は
一定の意義があると認められています。
そうですね、世の中の動き、考え方や制度、学問などに対して
の頭で考え、検討し、吟味する姿勢。
これは、ある意味で健全な知性の公開であり
社会人としても重要な心構えだと言います。
しかし同時に、物事への批判も
「自分の未熟さ」や「浅さ」から
来ることがあるという事実にも
向けて検討しています。
いたずらに批判ばかりしているうちは
自分がその物事の真の価値や
背景、重みを理解していないことが多いことです。
2.人に対する批判的な態度
人間に対する批判的な態度には注意が必要と仰っています。
そしてそれには3つの態度があります。
1.人の欠点を見て批判する態度
これは最も好ましくない態度です。
人の短い所を探してつらい
が有利であると思う姿勢は
学ぶ人の態度とはいえません。
なるほど姿勢の視点には
自らの未熟さが投影されています。
このような態度を持っていると
相手と知っている関係も築けませんし
自分自身の成長の選択肢も狭まってしまいます。
2.人の長所と短所を公平に見ようとする態度
見て、まともさを備えているようにこれですが
この態度にも注意が必要です。
さて、人間の「短所」は目立ちやすい
また印象に残りやすいものですから。
いくら公平に見ようとしても
心のどこかにある「批判の種」が
長所の価値を打ち消してしまう
結果としてその人物に対する評価がマイナスになりやすいです。
3.人の長所を見て学ぼうとする態度
推奨されるのがこの姿勢です。
人のすぐれたところを素直に認める
それを自主的に糧にしようとすること。
それは謙虚であり、同時に強さの表れでもあります。
そして短い所もその人の個性と捉えて接したり
逆に自分の鏡として写して自らの反省や成長に相談していきます。
このような姿勢で人と接することで
成長を見据え、また新たな関係を育むことができます。
今度この修身教授録を読んで
「美点凝視」の視点が第一であると確信しました。
に対しては全て吸収しようという姿勢で美点凝視をする。
相手に対しては「批判」ではなく「厳愛」という姿勢で伝えていきます。
そしていつまでも「健全に疑って新しいものを創造」していきます。
これが私の今の「批判的な態度」に対する答えです。
皆さんいかがでしょうか?
ただ批判的になっているなと感じていることがあります
このような態度で見直してみてはどうでしょうか?