体験・感情の振り返りと経験学習モデル

前号では、中川さんから新潟の白根の
美味しいお店での感動体験の棚卸しを
お届けしました。


私も関わっている案件ですが、人に譲って
しまったので、体験し損ねました(悔しいw)

それはそうと、
体験前、体験時、体験後のことを
つぶさに振り返ってお伝えしていましたが、
こういった体験や感情の振り返りは、
とても大切だと私も思っています。


自分がどんな時に、何をどう思い、
どう意味付けをし、どう行動する傾向があるのか?

そこから、どんなよりよい未来への
ヒントを紡ぎ出せるのか?

丁寧に振り返ると、色々と気づきが
あるものです。


今回は感動体験でしたが、
悔しい体験、残念なこと、怒りなど、
そういった体験や感情も、
水に流したことにして、誤魔化すのでなく、
前々号までで書いていた「内的対話」をして、
向き合ってみると全て今後に活きて
くると思います。



自分の感情や癖に振り回されるのでなく、
自分が感情や癖の主人になれると、
成果や感情がよき方向に転がりだします。


これは経験学習モデル
という学習モデルでも説明できます。

経験学習モデル(Experiential Learning Model)は、
学習が直接的な経験を通じて行われる
プロセスを示す理論です。

アメリカの教育学者デイヴィッド・A・コルブさん
によって提唱された経験学習モデルは、

具体的な経験
 ↓
内省的反省(振り返り)
 ↓
抽象的概念化(教訓化)
 ↓
積極的実験

というプロセスを踏んで学習・成長して
いこうというものです。


1.具体的な経験

直接的で具体的な経験をします。
ここで終わっては学習効果は非常に
限定的でもったいないです。

経験年数は長いのに、あまり習熟して
居ない人はここで終わっているケース
が多いと思います。

経験量 ≠ 学習量・成長量


2.内省的反省・振り返り

具体的な経験について振り返り、
観察します。失敗した時だけでなく、
上手くいった時も再現性を高める、
よりよい結果を出す為に反省します。


3.抽象的・概念化

反省的観察を基に経験を理論や概念にまとめます。
学んだことを抽象化し、一般的な原則や理論に
結びつけます。反省を教訓に昇華させるイメージ


4.積極的実験

新しい概念や理論を実際に試します。
実践を通じてさらに学びを深めます。

 


企業内研修でもこのようなプロセスを
私もよく取り入れますが、日常生活の中でも
いくらでも出来ることです。


次回は、中川さんのお話をもとに、
これを『成功のレシピ(佐々木造語)』にできないか?

考えてみたいと思います。