映画館に学ぶ”成熟業界の新たな価値の見つけ方”
チームSKM 池原です。
皆様、最近映画に行ってますか?
私も行きたいとは思うのですが
結局、中々足を運ぶには至りません。
Netflixなどの動画配信サービスが普及し
家でも安価に映画が見られるようになり
映画館はさぞ経営が厳しいのでは
と思ってしまいます。
映画配給会社である「東映」の
2026年3月期の決算は
売上こそ前期より1%下落して1,774億円ですが
年間配当を前期の2倍に増配することを
発表しています。
それには、「国宝」や「鬼滅の刃」の
ヒットが影響しているそうですが
映画館は、動画配信サービスなどの価格も利便性も
高いサービスが勢力を拡大しても
その売上や存在をキープできている。
そこにはどんな工夫や理由があるのか
一緒に考えてみたいと思います。
<映画館の工夫とは?>
では、映画館はどのような工夫をしているのでしょうか?
日経新聞の3月2日の記事に
フランスパリの映画館についての内容がありました。
日本にも通じるものですので、ここで紹介します。
パリの映画館の平均視聴単価は
「2,600円(14ユーロ)」だそうです。
日本と比べると少し高いですよね。
それは3D、IMAX、ドルビーといった
座席にオプションをつけて単価をあげていたり
また最近オープンした映画館では
ヒーター機能が付いた革張りの座席や
ポップコーンや飲み物を席まで届ける
サービスなども行いプレミアム感を出しているそうです。
これはパリの映画館に関わらず
日本でも同じ傾向がありますよね。
今まで、大きな画面で迫力の音と映像を
楽しむ場所であったところに
プレミアムシートや豪華なラウンジを併設したりと
少しでも、体験価値を上げて、単価アップを
図ろうという、当然の施策だと思います。
<顧客が映画館に求める価値とは?>
映画館は、顧客の体験価値を上げようと
取り組みをしていますが
顧客側が映画館に求める価値にはどんな変化があるのでしょうか?
元々、映画館に求めていたのは
その大迫力の映像、音、などの臨場感ですよね。
あとは映画のコンテンツとしての価値。
これは作品としての脚本の面白さや
役者の演技、映像美などによるものですが
ここは動画配信サービスでも満たせる価値なので
あまり差別化要素になりません。
それ以外にあるとすれば、恋人と一緒に
映画を見たり、ポップコーンを食べたりという
体験価値などでしょうか。
これらも動画配信サービスとの
差別化という面では少し物足りない価値となって
しまっているかもしれません。
<映画館が示した新たな価値とは?>
映画館がもし顧客に新たな価値を
提供できなければ、競合サービスに負けてしまいます。
そこで、映画館が考えた新たな価値とは
どんなものでしょうか?
映画館を単なる「映像を見る場所」として見るのではなく
非日常の空間、多くの人と時間を共有する場所
没入感を感じられる場所と定義したのです。
非日常の空間とするなら
「映画のあとに余韻を楽しむ空間」を提供し
高級ホテルのような体験価値を提供したり
多くの人と時間を共有する場所とすれば
「ライブビューイング」のような熱狂の共有という
価値を提供したり
没入感という意味では
「スマホを強制的にオフにする2時間」として
デジタルデトックスという価値をアピールしたりしています。
このように、価値を
頭で感じる「機能的価値」と
心で感じる「情緒的価値」に分けて考えることで
新たな価値を創造することができます。
2時間スマホが見られないという
状態だけを捉えると「不便・制約」と捉えてしまいますが
これを「強制的に集中できる贅沢な拘束」と
捉えなおせば、そこに新たな価値が生まれます。
映画館においては
このように、画面が大きい、音が迫力があるという
機能的な価値以外に
情緒的な価値に注目した取り組みを行い
競合との差別化を図り、その存在価値を高めています。
<あなたのサービスも別の視点で捉えなおす>
映画という超成熟した業界の中で
時代の流れに合わせて
新たな価値を見出していく手法は
他の業界にも大きな気づきになります。
あなたの会社の商品・サービスの
機能的価値とは何ですか?
また
それを情緒的価値で捉えなおした時に
新たな視点で商品・サービスを
アピールすることは出来ませんか?
このように
価値を切り分けるなどの方法で、別の視点を与えて
整理するやり方を構造化思考と言います。
構造化思考についてはまた別の機会に
お伝えしたいと思います。
皆様のビジネスにおいて
普段、様々な課題に向き合っておられると思いますが
何か参考になれば幸いです。
構造化して論点を整理するのは我々コンサルタントの
得意とするところです。
構造化思考を学びたい方は、ぜひさんよし会に
ご参加ください。
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