手相から考える組織運営
チームSKM 池原です。
私は手相が趣味で、おそらく累計すると1000名以上の手を
診断した経験があります。
日本において、手相は「あなたは結婚線がないから結婚できない」
「あなたは生命線が短いから早死にする」など
見えない未来を予想するツールとして女性を中心に人気があります
しかし、手相の本場であるアメリカ、イギリスに
おいては手相は占いではありません。
どちらかというと医学の部類で、過去には真剣に手相と
病気の因果関係を調べていました。
今はそれ以外の医学が発達しているので
手相に頼る必要はありませんが。
違いはもう一つあります。
日本では手の線は分析しますが、手の形、指の長さはあまり
分析しません。ここにも大きな違いがあります。
本場の手相は、手の線5割、手の形5割といった形で
分析します。
少し簡単な例を出しましょう。
指の短い人は考えてから行動を起こすまでが早いです。
行動力があります。
逆に指が長い人は、思い立ってから行動を起こすのに
時間がかかります。慎重派の人です。
また手のひらが分厚い人は温情派です。
ただし、分厚くても、手のひらを押したときに
堅い印象の人は、気持ちを激しく表現しすぎてしまう
つまり少し荒々しいタイプです。
こちらも手のひらが薄い人は、簡単に言うと
ドライな人です。あまり他人に関心がないタイプと
言われます。
このように、手相とは占いではなく、性格診断です。
手相がその人の個性を表すのです。
前置きが長くなってしまいましたが、一人ひとりの手が
違うように、人にはそれぞれの個性があります。
また私は手相を勉強しているので
“人の本質は簡単には変わらない”と考えています。
(もちろん努力で変えることは不可能ではありません)
かつての組織運営では、均質な人材を育成し
同じ方向を向かせることが重視されていました。
しかしこれからの時代は、人の個性を活かした組織運営が
求められます。
なぜなら人の本質は簡単には変わらないし
無理に変えるべきではないからです。
以前、D&I(Diversity&Inclusion)
ある会社の社長が話してくれました。
「私の会社は、大企業のようなバランスの取れた
レンガ型の組織ではなく、不揃いな石で構成された
石垣型の組織です。それぞれ違う石をお城の石垣を
組み合わせるように一つひとつ制度を変えたり
配置したりとそれは苦労しましたよ。」
つまり「多様性」を活かした組織運営。
この会社では、この多様性を逆手に取り
様々な視点やアイデアを生み出す源泉として
前向きに捉え、イノベーション的な商品を開発し
業績を伸ばしておられました。
手相は一つの例ですが
多様な個性を理解し、それぞれの強みを活かせるような
役割分担や協働体制を構築することこそが重要です。
経営者やリーダーの皆様、改めて自社の組織を見つめなおし
そこに存在する多様な個性をどのように活かせるか
考えてみてはいかがでしょうか?