修業と修行

先日、致知という雑誌を読んでいると、
尼僧堂の堂頭 青山さんが、こんなことを
書いていました。

~~ 致知2025Marchより一部抜粋 ~~

修行に卒行はない

三月、卒業生への餞に私は語る。
「シュギョウに修業と修行の違いがあり、
修業には一応の卒業もあるが、
修行には卒行はない。
むしろ深まるほどに足りない自分に気づく、
というのが修行のあり方。無窮の精進を。」

~~ ここまで ~~


修業と修行、何気なく使っているが、
確かに別モノだなと感じたわけです。

少し調べてみました。
まとめてみると、以下のような違いに
なりそうです。


■修業(しゅぎょう)

・ 学問や技芸を習い、身につけること
・特定のスキルを得ることが目的で、明確なゴールがある

・一般的に職業や技術に関連して使われる

(例)
 板前修業、花嫁修業(死語?)、2軍で修業し直す

 

■修行(しゅぎょう)

 ・仏道等に努めること

 ・学問や技芸を磨くために努力すること

 ・明確なゴールがなく、一生をかけて行うもの

(例)
 修行僧、武者修行、仏法修行


主な違いは、

・「修業」は特定のスキルや技術の習得
 「修行」精神的な成長や悟りの追求

・「修業」は一定の期間で終わることが多いが、
 「修行」は終わりがなく、生涯続くものが多い。

・「修業」は職業や技術の習得に関連するものが多く、
 「修行」は精神的な成長に関連するものが多い。

・「修業」は、通常、誰か先生がいて人から教わり、

 「修行」は必ずしも誰かに教わる必要はない
  自分で自分を磨くイメージに近い。


どうでしょうか?


どちらが上で、どちらが下という訳ではなりませんが、
今やっていることが、どちらなのか?
自覚するだけでも学びの質が変わります。

「経営術」と「経営道」のような「術」と「道」に
通じるようなところもありますね。


私でいえば、
「修業」は、経営学や組織開発、リーダー育成手法等の更なる習熟
「修行」は、「成長のよろこび、ありがとうの幸せ」追求道
 人によき影響を与えるリーダー力・人間力の追求道
でしょうか?