未来は「未完成」から生まれる ― トヨタ・ウーブンシティに学ぶ経営のヒント

チームSKM 中川です。

今日もゆるーくやってまいります。

よろしくお願いします。

 

今日は、トヨタ自動車が、静岡県裾野市に9月25日に完成させ、
ニュースでも取り上げられている「ウーブンシティ(Woven City)」をご紹介します。

これは単なるスマートシティではなく、
「未来の当たり前を発明するテストコース」として設計された実証都市です。

経営者やリーダーにとって、非常に示唆に富む取り組みと感じましたので、
5つの視点から整理しました。


1,永遠に「未完成の街」

ウーブンシティは完成をゴールにせず、
常に改良と実験を繰り返す「未完成の街」として設計されています

経営に置き換えると、完璧な計画を立ててから動くよりも、
早く試し、修正し続ける「アジャイル型」の姿勢が成果を生むということです。
組織づくりや新規事業でも共通する考え方ですね。


「未完成」と謳うコトでマインドセットが変わる気がしませんか?
とにかくやってみる、試してみる、体験から得る、
こうした雰囲気が挑戦となり、
その中になかったものを産み出すイノベーションとなりますね。


2.共創の仕組み ― InventorsとWeavers

この街では二つの役割が設けられています。

・Inventors:新しい技術やサービスを生み出す人

・Weavers:実際に暮らしながら体験し、フィードバックする人

 

つまり、開発者とユーザーが街全体で共生する仕組みです。
ビジネスでも、顧客や従業員を「共創の仲間」として巻き込むことで、
プロダクトや制度の質が飛躍的に高まります。

特に大切なのは、2つの役割を意識することであると感じています。
新しく開発されたモノやコトをユーザーとして、フィードバックする。
これにより開発者がプロダクトアウト的な思考に陥らない。
つまり、ユーザー目線が大切だということです。
今後、「フィードバック力」をつけていくことがより重要になる事が予想されます。



3.「モビリティ」の拡張

ウーブンシティでは、モビリティを
「人やモノの移動」だけに限定していません。

情報の流れやエネルギー供給まで含めて「移動」と捉え、
全体最適を目指しています。
これは、組織経営における「部門間の連携」「情報共有」
「エネルギーマネジメント」にもつながる考え方です。


すべてのモノとコトは、人から人へ、
A地点からB地点まで動かす必要があります。
その最適な流れを意識する、部分最適よりも全体最適。
全体をマネジメントするデザイン力が求められていきます。
それには、部分をきちんとわかるコミュニケーションがとれていること。
今後、「コミュニケーション力」を強化していくことが予想されます。

 

4.支援インフラ ― Garage(ガレージ)とデジタルツイン

新しいアイデアを形にする場として「Woven Inventor Garage」が整備され、
仮想空間でのシミュレーション(デジタルツイン)も活用されています。

自社でも「実験の場」や「仮説検証の仕組み」を意識的に設けることが、
イノベーションの芽を育てる第一歩になるでしょう。

ガレージ、という響きから、何を想像されますか?
iPhoneやMacといったアップル製品は、ガレージの中から生まれました。
楽しんで、あれやこれやとみんな一緒に考える、そんなイメージです。
今後、「一緒にワチャワチャやる力」を
共に育てる力が必要となることが予想されます。


5.ビジョン ― 幸せの量産

トヨタはウーブンシティを通じて「幸せの量産」を掲げています。
経営においても、利益だけでなく
「人の可能性を広げる」ことを目的とした組織は、
社会からの共感と支持を得やすくなります。
社員一人ひとりの幸せを重視する姿勢が、長期的な成長につながりますね。


幸せの量産、これは私の大好きな豊田章男会長が社長に就任されてから、
良く使われている言葉「いい車を作ろうよ」からの幸せの量産。
今後、「個人の幸せとは何かを追及する力」を持つ重要性が予想されます。


まとめ:経営への示唆

 

ウーブンシティから学べる最大のポイントは、
「未完成を許容し、共創を通じて未来を形づくる」姿勢です。

経営もまた完成形はなく、常に変化し続けるもの。
むしろ「未完成」であるからこそ、
顧客や社員と一緒に未来をつむぐことができます。

完成を目指さない、完成したと思ったところからまた始まる、
ゆえに、物事はいつまでも未完成である。


いかがでしたか?
はじめて、ウーブンシティを知ったという方、
すでに知ってたよといった方、
いつか、皆さんと一緒にウーブンシティを
この目で確かめるツアーをしてみたいですね。


最後に、さんよし会のご案内です。

今週末から長坂養蜂場の現地研修に行ってまいります。
静岡県三ケ日から、未来を創る企業を体験してまいります。
ぶんぶんファミリーにお会いするのが、
今からとても楽しみでワクワクしています。

今後、さんよし会でシェアする機会を開催できればいいなと考えております。


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