「何のために生きるのか」

チームSKM 吉田です。


先日、ソファでくつろぎながらテレビを
つけていた時、思わず姿勢を正してしまうほどの
衝撃を受けました。報道ステーションで放送された、
NBAレイカーズの八村塁選手と松岡修造さんの
インタビューです。

最初に抱いたのは「違和感」でした。

NBAの厳しいシーズン中に、
2時間ものロングインタビューが実施されたこと。
もちろん番組内で紹介されたのはその一部ですが、
「なぜ今、このタイミングで?」という疑問が
浮かびました。

しかし、話が進むにつれ、その違和感は
消えていきました。

そこには、松岡修造さんの圧倒的な熱量と、
八村選手が「語る覚悟」を持って臨んでいることが、
画面越しにも伝わってきたからです。


< 「ロボット化していく」恐怖の中で>

2021年、八村選手はメンタルヘルスの不調
約3カ月の休養を取りました。
当時は「個人的な理由」とだけ報じられて
いましたが、今回のインタビューで明かされたのは、
その裏にあった深い虚無感でした。


「何のために生きてるんだろうと思い始めた」>

NBA入りという大きな夢を叶えた後、次の目標を見失い、
バスケに集中しすぎるあまり視野が狭くなる
トンネルビジョン」の状態に陥っていたと
いいます。

他の人に助けを求めることが苦手で、
一人で抱え込み続けた結果、人との接触が減り、
自分が「ロボット化」していくような感覚に襲われていた。


経営やビジネスの現場にいる私たちも、
数字や成果を求められる中で「強くあらねば」と
自分を追い込みがちです。

よくある燃え尽き症候群と言われる状態に
近いのかもしれませんが、世界のトップで戦う
アスリートでさえ、孤独やプレッシャーの中で心が折れ、
生きる意味を見失うことがある。

その事実は、私にとって大きな衝撃でした。
「まさか あの八村選手が!」


<「自分を理解する」という再生のプロセス>

どん底から八村選手を救ったのは、
意外にも「かつての自分」でした。

セラピストの助言を受け、周囲に助けを求めることの
大切さを学び、家族や友人を呼び寄せたこと。

アメリカに家族や友人を呼び寄せることは
八村さんだからこそできたのかもしれませんが、
「見守る」「そばにいる」という家族の存在の大きさが
強く伝わってきました。


そして、以前は大嫌いだったという犬を飼い始め、
今では「大親友」と笑顔で語る姿が印象的でした。

さらに、幼少期に好きだったことを思い出し、
再びやり始めたといいます。

グミを食べること、山に行くこと・・・そんな小さな楽しみを
積み重ねることで、少しずつ自分を取り戻していった。


「自分はロボットじゃない」

この言葉には、成果を求められる毎日の中でも、
自分らしさを見失わずにいたいという思いが
込められているように感じました。

 

<アンパンマンの歌詞が重なった理由>

八村選手の「何のために生きるのか」という言葉を
聞いたとき、私の頭に浮かんだのは『アンパンマンのマーチ』でした。
正確に言うと、朝ドラで描かれたやなせたかしさんの人生です。

やなせさんは戦争体験と弟の戦死を背景に、
「本当の正義とは、困っている人に手を差し伸べること」
という信念を持っていました。
その思想が、あの深い歌詞につながっています。

今回、八村選手が自らの弱さをさらけ出したのも、
「自分が語ることで、誰かを救いたい」 という思いが
あったのではないか。そう感じずにはいられませんでした。


自然体で、人間として生きるということ>

このインタビューを見て、私はすっかり八村選手の
ファンになりました。

それは彼がNBAプレイヤーとしてすごいからではなく、
弱さを抱えた一人の人間として、誠実に自分と向き合う姿に
心を動かされたからです。

人生は、大きな目標を達成することだけではありません。
時には「グミが好きだ」といった小さな心のときめきを
大切にし、ロボットではなく「人間」として生きること。
そして、困った時には「助けて」と言える関係性を持つこと。

八村選手と松岡修造さんのインタビューは、
自然体で生きることの価値を静かに教えてくれた気がします。


余談ですが、2時間におよぶインタビューを
10分にまとめ上げたテレビスタッフの編集技術にも、
すごいなと思ってしまいました。


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