AIの進化に焦っていませんか?

チームSKM 佐々木千博です。


毎日のようにニュースを駆け巡る
「生成AI」の劇的な進化はスゴイですね!

組織・リーダーシップ開発を専門としつつも、
AI活用やDX推進の支援をしている私も、
全部はとても追い切れていません。

テクノロジーは環境を激変させる最たるもので、
ここにしっかりと注視している人こそ、
逆にこんな不安や焦りがあるのではないでしょうか?

「世の中の変化が早すぎて、
 自社だけが取り残されているのではないかと焦る」

「DXで生産性を上げたいが、効率ばかりを追い求めて、
 従業員の心が離れてしまわないか心配だ」


生産性を高めながらも、血の通った温かい職場、
従業員がイキイキと働ける環境を残したい。

そう思えばこそ、激変し続けるテクノロジーに
どう向き合うべきか悩まれるのは当然のことです。


本日は、そんな「AIに対する焦り」を手放し、
自社ならではの強みを育てる「究極のDX」
について、一緒に考えていきたいと思います。

■焦りを生む「生成AIの魔法」と砂上の楼閣

ここ数年で、生成AIは私たちの想像を
はるかに超えるスピードで進化しました。

でも、変に焦ることはやめよう!
たまたま見たFacebookの投稿は、まさに我が意を得たりでした。


平野友康さん(AIの専門家)という方の記事です。
引用・紹介します。(改行等は私の方でしています)


~~ ここから ~~

今日、私たちがClaude Codeで作ったものの大半は、
数ヶ月後には価値を失っている。間違いない。

昨年初夏からClaude Codeで開発を重ね、
「俺すげえ!」と浮かれる段階はもう過ぎた。

我ながら、なかなかのものをたくさん作ったとは思う。
だがそれ以上に、生成AIの進化の行き着く先まで見えてしまった。

どれだけ凄いものを作っても、ある日、
AIによって意味のないものにされる——そう実感したのだ。

たとえば、3年と3億円をかけて開発するようなものは、
今すぐやめるべきだ。3年後に完成すればいいのなら、
2年10ヶ月後に着手すればいい。おそらく2ヶ月・300万円で出来上がる。

恐ろしい。けれど、多分そうなる。

だから、Claude Codeに興奮して、安易に起業や新規事業へ飛びつかないほうがいい。

あなたが今できていることは、ほんの少し早く気づいた、それだけのことだ。
やろうと思えば、誰にでもできる。
今できない人がいても、次のバージョンアップで、誰でもできるようになる。

——では、何をやるか。

AIが進化しても追いつけない分野をやればいい。
それは、あなたが持つ現場を大切にすること。
目の前の人と、手触りのある仕事と、積み重ねてきた信頼を土台に、
自分の事業をまっとうに育てることだ。

誰かより早いとか、周りがやっていないとか、そんなものはダメだ。
そういうものは、AIがある日突然、「何の価値もないもの」にしてしまう。

デジタルだけの勝負は、足元が砂地だ。
風が吹けば、形が変わる。

現実の勝負は、土を耕す仕事に似ている。
すぐには実らない。
けれど、耕した土は残る。
AIがどれだけ進化しても、耕した土の上に立つ人からは、何も奪えない。

~~ ここまで ~~

■地に足着けよう

これは、生成AIは無視していい。DXは気にしなくてよい。
そんなことでは勿論ありません。
それは論外。

しかし、無用に煽られて最先端の新しいものを
追いかけまくって、消耗するのは止めよう!

ということです。


私もエントリー向けの生成AIのクラスなどを担当すると、
何を使えばいいですか?〇〇と××はどちらがいいですか?

ということを聞かれることが多くありますが、
新しい機能を追いかけ続けてもキリないですよ。

それよりも、しっかり自社の提供価値考えて、
業務を分解して、紐付けて生成AIやDXを
進めていった方がいいですよ。

今、あれがスゴイ。
今度はコチラがより良くなった。

こんなのイタチごっこは、やらない方がいいですよ。

そんなことをよく言っています。



では、どうすればいいか?


土を耕すために、

・目の前のお客さまの言葉にならない悩みに寄り添うこと。
・手触りのある商品やサービスを、誠実に届けること。
・従業員同士が助け合い、日々のトラブルを乗り越える中で
 培われる「暗黙知」や「チームワーク」を育むこと
・理念の社風化を推し進めること

こうした泥臭い営みは、すぐには目に見える
大きな成果にはならないかもしれません。

しかし、汗をかいて耕した「土」は、確実にそこに残ります。
その土壌の上に築かれた絆や信頼は、
確かな財産になるはずです。


最新の研究でも、身体性や現場性を伴う仕事、
高い対人信頼が求められる領域、
そして「温かさ」や「共感」が価値の源泉となる仕事は、
AIによる代替が極めて難しいことが示されています。


AIやDXは必要。
でも、それらは道具であり、多くの企業にとって
投資の中心ではないと思うのです。


■従業員がイキイキ働くDXの道標

本当のDXは、AIで人間を置き換えることでも、
冷たい効率化を推し進めることでもないのではないでしょうか?

AIを強力な「裏方」として使い倒し、
従業員が「人間らしい仕事」に没頭できる余白を作り出すことが
大切だと思うのです。


生産性と「イキイキ」を両立させるために、
以下のようなことを考えてはどうでしょうか?

(1)作業はAIへ、思考は人間(思考サポートもAI)へ
 定型業務、資料素案づくり、データ整理などはAIにお任せ。
 人を「機械的な作業」から解放

(2)生まれた「余裕」を関係づくりに投資
    AIによって生み出された時間と心のゆとりを、
 お客さまと深く対話する時間や、メンバー同士の対話に充てる

(3)現場の「暗黙知」を資産にする
    対話から生まれた気づきや、現場の知見をすくい上げ、
 自社固有の資産として蓄積。見えない社風こそ最強資産の一つ


AIが作業を巻き取ってくれるからこそ、
人は本来持つ「共感力」や「創造力」を
存分に発揮できるようになります。

これが、生産性を飛躍させながら、
イキイキと働ける職場をつくる方向性ではないでしょうか?

■未来を拓くのは、皆さんの「現場」です

私たちが目指す「お客さまよし・従業員よし・会社よし・未来よし」
の三方未来よし経営の世界。


それは、最新のAIツールを導入するだけでは形になりません。

皆さんの会社にある温かい人間関係と、
現場で培われた確かな手触りがあってこそ実現するものです。


結論めいたことは、ありふれているようですが、
伝えたいのは一つです。


生成AIやDXの激しい進化に焦ったり、振り回されるのは止めましょう。活かす知識・思考力は必要ですし養う必要がある。(そこは上手く私達を活用してくださいね♪)けれど、枝葉の機能に右往左往は止めましょう。そして「今のAIで何ができるか」ではなく、「AIがどれだけ進化しても残る自社の強みは何か」をぜひ見つめ直していきましょう。


GWもあけました。
今週も、皆様の職場にたくさんの活気と笑顔が溢れる一週間となりますように!