組織はボトムアップで変革できるか?
先日、展示会で、とある製造業大手(数千億円規模)
の技術職の方から以下のような相談を受けました。
~~ 相談の概要 ~~
今、技術部門発でいい製品を世に出したい。
そのために、自由闊達にイキイキと働き、
主体性と創造性を発揮できる組織をつくりたい。
そのための現場でのプロジェクトをつくったが、
まだ上手く進んでいない。
果たしてボトムアップの今のアプローチで
本当にできるのだろうか?
~~ 相談ここまで ~~
そんなご相談でした。
私がお伝えしたのは、
「可能です。ただし、ボトムアップだけでは難しいです。
トップを巻き込むボトムアップ活動にしていく必要があります」
ということです。
私たちの組織は、トップダウンの方針だけでなく、
現場からの声によっても変革することができます。
特に、現場の知恵や経験を活かした「ボトムアップ型の変革」は、
社員の主体性や創造力を高め、組織に持続的な
活力をもたらすことが期待できます。
ただし、それは単なる「草の根活動」では十分ではありません。
トップを動かし、経営の方向性とつながる
ボトムアップ活動であってこそ、
私自身、勤務時代に一兵卒でしたが、
執行役員等にやりたいことを伝えて、
若手営業育成講座を開発したり、
組織横断型のプロジェクトをさせて頂きました。
私と仲間数人でバタバタとやっていただけでは、
こういったことは出来ませんでした。
今、ご支援で関わりのある製造業大手様(数千億円規模)でも、
現場メンバーでのプロジェクトチームが社長への
プレゼンテーションまでこぎ着けました。
社長はじめトップ層に知ってもらうことで、
更に活動が加速してきつつあります。
よく、ボトムアップか?トップダウンか?という議論が
ありますが、それぞれにいいところとリスクがあります。
■トップダウン
トップダウンは、経営層が方針や戦略を決定し、
全体に展開していく方式です。
意思決定のスピードが速く、大規模な変革や
危機対応に強い反面、現場の不満が生まれやすく、
指示待ちの風土を招きやすいというリスクもあります。
■ボトムアップ
ボトムアップは、現場のメンバーが意見や提案を発信し、
現場から組織を変革していく方法です。
主体性やモチベーションが高まり、現場課題に
即した柔軟な対応やイノベーションが生まれやすい一方で、
意思決定に時間がかかり、意見の集約が難しい
という側面もあります。
経営層や組織の長の立場の時は、
それぞれに一長一短があるので、どちらのアプローチを選ぶか?
というのはケースバイケースとなります。
一方で、かつての私のように、一メンバーの立場で、
組織を何とかしたい!という想いに溢れている
時は、スタートはボトムアップ一択になります。
先ほど書いたように、ボトムアップのアプローチは、
日々の業務を通じてしか見えない課題や改善のヒントを
活かすことができます。
また関わるメンバーが「自分ごと」として組織運営に
関わろうとする営みなので、モチベーションや
パフォーマンスが向上しやすいです。
しかし、現場だけの活動にとどまってしまうと、
変革は点で終わってしまいます。
大切なのは、トップ(または組織の長)を動かし、
トップダウンも引き出して、現場の声と戦略をつなげることです。
その意識をもって取り組んだ時、
ボトムアップメンバーは経営視点や組織の長の視点を
意識することになり、これがまた成長になります。
ボトムアップ活動で会社や組織を変えたい!
と思っている現場リーダーの方は、
どこかで、ぜひ長を巻き込む!
どうやって長を巻き込むか?
そういう視点を前提に取り組んでください。
御社にあったご相談も大歓迎です。
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