隙の無いリーダーになる必要はない
先日、とあるビジネスリーダー達の方との対話で
「テクノロジー時代に挑戦できる組織風土をつくることが
重要だが、リーダーはどう振る舞えばいいのか?」
という話題になりました。
そこで私は
「リーダー自身が失敗を見せることではないでしょうか」
とお伝えしました。
すると、何名かが「それは考えたことがなかった」
との反応を返してくれました。
勉強熱心で努力家の方ほど
「リーダーとはこうあるべき」という
理想像に縛られやすいのかもしれません。
しかし、私は「完全無欠に振る舞うこと」
は大変である上に、むしろ組織の成長を
阻むことすらあると感じています。
失敗を隠すリーダーがつくる空気
リーダー自身が「隙があってはいけない」と考えると、
自然と失敗や弱みを隠すようになります。
するとチームにも「失敗は避けるべきもの」
という無言のメッセージが伝わり、
挑戦を控え、本音も言えない雰囲気が生まれる
のではないでしょうか?
このVUCA時代、Try&Learnが重要なのに、
挑戦できない、失敗から学べない。
結果、チャンスを逃し、成長の芽を摘んでしまう
ことになります。
逆にリーダー自身が失敗や無知を認め、
公開し、助けを求めることは、組織風土づくりの
観点からも、人財育成の観点からもメリット
が大きいと考えています。
組織風土の観点から
リーダーの自己開示は「心理的安全性」
を高めます。失敗を恐れず挑戦できる環境が生まれ、
透明性のあるコミュニケーションが進みます。
その結果、信頼関係が強まり、
挑戦を歓迎する組織風土が育まれます。
さらに失敗の共有は、ネガティブなものでなく、
再発防止や改善サイクルの確立にもなり、
組織力の強化に直結します。
人財育成の観点から
リーダーが自分の弱みを認めると、
メンバーは「失敗しても大丈夫だ」と安心し、
挑戦しやすくなります。
さらに「人間らしいリーダー像」が親近感や
信頼感につながることもあります。
リーダーはすごい人でなく、同じ人間・普通の人
でいいと思うのです。
失敗を共に学びに変えていくプロセスは、
メンバーの主体性を育む絶好の機会です。
逆のパターンも見ていきましょう。
完璧主義の落とし穴
「完璧を目指す姿勢」そのものは尊いと思います。
ですが、行き過ぎると以下のような弊害が
生まれがちではないでしょうか?
・判断や行動が遅れ、機会を逃す
・弱みを隠して信頼を損なう
・メンバーに任せられず主体性を奪う
・高い基準を押し付け、萎縮やモチベーション低下を招く
・自分自身が疲弊する
「完全無欠に振る舞うこと」は、リーダーにとっても
メンバーにとっても重荷となり、あまりいいことには
なりません。
真のリーダーは「格好悪い自分」も
見せる勇気をもっていると思います。
自己開示を通じて信頼が深まり、
心理的安全性が高まる。
そしてメンバーが本音で語り合えるチームが育ち、
創造的な成長につながっていきます。
完璧さよりも、むしろ
「不完全さを分かち合う姿勢」
こそが、リーダーの本当の強さではないでしょうか。
「さんよし会」では、こうした“リーダーの
自己開示”や“心理的安全性のある組織風土づくり”
について、自分の経験を持ち寄って共有し合っています。
利害のない関係だからこそ安心して話せる場です。
あなた自身がもし完璧主義者なら、
「隙のない理想像」
さんよし会は今晩20時からです。
無料参加できるので、お気軽にご参加ください。
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