10年ぶりのハーフマラソンで気づいた”心の筋トレ法”

チームSKM 池原です。

先日、ハーフマラソンに出場しました。

タイムは2時間19分。
決して遅いタイムではありませんが
自慢できるタイムでもありません。

こういった正式な大会に参加するのは
10年ぶりでした。なぜ10年ぶりに大会に出たかと
言えば、知り合いに誘われたからでした。

普段走っていない人がハーフマラソンに
誘われたら、多分断りますよね。
でも僕は昔フルマラソンにも出ていたので
久しぶりに走ってみたいと思ったのです。

10年ぶりに大会に出て感じたことは

「思ったより全然走れるな」ということ。

現在46歳ですが、肉体の衰えをそこまで
感じるほどではありませんでした。

10年前にハーフマラソンに出たときも
今回と同じように辛かったですし
タイムも似たようなものでした。


<なぜ人は走るのか>

走ることはキツイです。また単調です。
毎回、景色の良い場所を天気の良い日に走れる
わけでもなく、決して、楽しいものでもありません。
ただ私は走ることが好きです。

よく走ることが好きだと人に話すと
「何が楽しいの?」とか
「マラソン大会ってお金かかるんですか?
お金払って辛い思いする気持ちが分からない」
などと言われます。

それは当然です。みんな走った経験は
学生時代のマラソン大会とかでしょうからね。
あのときは私も嫌いでした(笑)

小説家の村上春樹の本に
「走ることについて語るときに僕の語ること」
という走ることについて書かれたものがあります。

村上氏は、昔はほぼ毎日走ることを日課としていて
1996年にはサロマ湖100キロマラソンを
11時間26分で完走するほど走ることが好きな方です。

村上氏は、元々は健康維持のために走り始めたとのことですが
走り始めてからは、昨日までの自分を超える感覚や
目標を達成したときの快感がその原動力になったと
本の中で語っています。

この村上氏の意見には私もとても共感します。


<走ることで得られるもの>

走ることで人は健康になると思います。
運動自体が健康にいいので当たり前の話です。

さらに走ることは心の健康にも良いと思うのです。

満足感と、充実感という感情があります。
この2つは似ていますが
満足感とは”結果に焦点を当てた感覚”
たとえば、欲しいものを買ったというイメージ。

充実感とは”内面に焦点を当てた感覚”

こちらは、没頭できる仕事に取り組んだという
ように、単なる欲求の充足よりも深いレベルで
満たされている感覚というイメージです。

走っていると、自分の成長を日々感じることが
出来ます。たとえばこんなことがありました。

ハーフマラソンの予行練習中に久しぶりに
10キロを走りました。その時は最後には足が痛み出し
最後は足を引きずり家に辿り着きました。

その2日後、再度10キロに挑戦しました。
そうするとどうでしょう。
今度は10キロ走っても足は痛くなりません。

前回の10キロ走から、筋肉が強くなっているのです。

そんな馬鹿なと思うかもしれませんが
筋肉は消耗させると、回復時には強くなるのです。

走っていると、タイムが縮んだり、走れる距離が伸びたり
様々な場面で自分の体の成長を実感することができます。

それが自己肯定感や自己効力感を満たし
充実感を感じることが出来ます。
だからこそ、ランナーは次も苦しいチャレンジに
向かうのでしょう。


<痛みは耐えられないが苦しみは自分次第>

走ることは苦しいですが、耐えられないほどではありません。

痛いと我慢できませんが、苦しさは乗り越えたときの
快感が得られる。走る行為はまさにこの絶妙なラインの
行為だと思うのです。

走り始めたばかりは、苦しみに負けてしまうと思います。
しかし、1か月もすればこれが驚くほどに耐えられる。

だから一度走ろうと決意して、断念した人は
我慢して1か月ぐらい続けてみて欲しいと思います。

この苦しさを乗り越えていくときの達成感も
心の健康に良い効果を与えているのでしょう。


<心の筋トレは”走ることに学べ”>

走るという行為と、日々のビジネスとの
共通点を敢えて探すとすれば

・少し苦しいぐらいの仕事や業務が自分を成長させる

・最初は辛いけど、慣れたら楽しくなる

・人は見えないところで成長している

・リズムが出来たら続けるほうが楽


みたいなことでしょうか。

特に少し苦しいぐらいの強度で仕事するほうが
心や能力は筋肉のように成長していくのだと思います。

また”リズムが出来たら続けるほうが楽”とありますが
走っていると一度止まって、また走り出すほうが
シンドイと感じます。

仕事も同じで、リズムを作ったら少し苦しくても
繰り返し続けることで気づいたら終わりが見えてくる
感覚があります。

ただ苦しみではなく痛みを感じたら無理はしてはいけません。
心や体が壊れたら元も子もありませんので。

自分という存在を車だとすれば
体はタイヤとかボディ。心はエンジンとか燃料
にあたります。

ぜひみなさんの中で、最近心と体のメンテナンスが
出来ていない方は一緒に走りませんか?


<さいごに>

おすすめの走り方ですが
私はアマゾンのオーディブルで小説やエッセイを
聴きながら走っています。

もちろん、周りには注意しながら走りますが
小説を聴きながら走ると、とても作品に没入できます。
読書と運動を一石二鳥で行うことができますので
時間効率も良いです。