「やる気がない」のではなく「迷子」なだけ? ~若手が動く”ほめ育”3つの視点

チームSKM 池原です。

昨日のメルマガで、たかぴーが大学での学生との
学びについて共有してくれました。

メルマガには、学生たちが「給料」や「安定」
よりも「理念への共感」や「自分らしさの発揮」
を重視して企業を選んでいるということを
実感したとありました。

さらに「1000万円のコンサル契約がかかっている
ことを想定して」と設定を与えると、学生が
前のめりになったということが書かれていました。

これ、現場を預かる皆様からすると

「実際の仕事はそんな綺麗ごとではない」

「うちの若手は指示待ちばかりで・・」

と言いたくなるかもしれません。

お気持ちは分かります。

しかし、この学生たちの反応には
”組織運営における大事なヒント”が
隠されていると思います。

今回は「ほめ育マネジメント」という
原邦雄さんの著作の視点をお借りして
若者が示してくれたやる気の源泉について
深堀したいと思います。


<やる気がないのではなく、迷子になっている>

大学の授業での様子で気づいたのは
学生たちが「理念」や「自分の役割」を
求めているという点です。

「ほめ育マネジメント」では
今の若い人たちはやる気がないのではない。

「やる気はあるが、何をしていいか分からないだけ」

やる気がないではなく、彼らは迷子になっている
だけと考えると、少し彼らへの見方が変わります。

特に「ゆとり世代」と呼ばれる層や今の若者は
失敗を極端に恐れる傾向があります。

だからこそ、「自分で考えて動け」と
言われると、失敗して怒られるリスクから
動けなくなってしまうのでしょう。

先ほどの例で、学生たちが「1000万円」
という金額を聞いて、やる気が出たのは
「目指すべき目標(自分たちが何をすべきか)」
がクリアになって、安心して全力を出せる
環境が整ったからだと言えます。


<理念を「額縁」から出し、「体験」に変える>

また他にも「理念に”温度感”がある会社」が
選ばれるともありました。

これについても「ほめ育マネジメント」に
こうあります。

多くの企業が経営理念を額入れて飾ったり
朝礼で唱和しているだけ。

これでは、理念はただのお題目であり
自分には関係のないことになります。

リーダーや経営者がやるべきは
「理念に基づく具体的な行動をほめること」

例えば
「〇〇さんがお客様に手書きのメッセージを添えたこと」

をただ褒めるのではなく

「その行動は、我が社の理念である
『ぬくもり』そのものだね。ありがとう」

と伝えるのです。


ここについては
たかぴーもメルマガの中で

理念を“見せる”のではなく、“感じさせる”仕組みをつくる

と書いています。

大切なことは自らの体験と理念の紐づけということです。

こうすることで、「この行動が理念なんだ」
「こうすれば会社やお客様に貢献できるんだ」
と実感(体験)することができます。


<ほめ育マネジメント的な3つの視点>

たかぴーがメルマガで示してくれた3つの視点。

1. 理念を“見せる”のではなく、“感じさせる”仕組みをつくる
2. 若い世代の“価値観ベースの採用”を進める
3.社員に“当事者意識”を持たせる仕掛けをつくる

これは”ほめ育マネジメント”が提唱している
3つの視点と一致します。

1.「ほめる基準」を明確にする(迷子を減らす)

リーダーは若手に「頑張れ」と言う前に
「何をすれば評価されるのか」という基準を
明確に示してあげてはいかがでしょうか。

本書では、業績アップや理念実現につながる
具体的な行動を「ロジックツリー」などの形で
可視化することを推奨しています。

「挨拶の仕方」や「お客様への声かけ」など
具体的な行動レベルまで落とし込むことで
失敗を恐れる若者も安心して第一歩を踏み出せます。

たかぴーの例でいうと、1が該当します。
基準という意味では2の価値観ベースという
部分も該当するでしょう。


2.理念と行動を結びつけて「ほめる」

部下が良い行動をした時、単に「すごいね」と言うだけでなく
「その行動は、うちの会社の〇〇という
理念の実践だね」と一言添えてみてください。

ミーティングの場などで、本人の行動を
みんなの前でシェアし、それが経営理念と
どうつながっているかを解説するのも効果的です。

これも1.または3に該当します。


3.個人の「長所」を見つけて役割を与える

授業で学生が役割を与えられて輝いたように
会社でも部下の「長所」を見つけ出し
それを活かせる仕事を任せてみて下さい。

本書ではこれを「長所をぶっこ抜く」と
少し激しい表現をしてます笑。

これも、役割を与えて当事者意識を
持ってもらうという意味で、3に該当します。

<まとめ>

学生や若者が良い会社だと感じて入社し
そこで自分の成長を実感しながら
イキイキと働く。

その結果、会社の業績が上がり
経営者やリーダーも結果の悩みから
解放される。

これこそがさんよし会の目標である
「お客様よし、働く仲間よし、会社よし
未来よし」の思想にも繋がります。

現場では毎日いろいろなことが
起きますし、きれいごとでは済まされない
苦労も多いと思います。

ですが、皆様が部下にむける「まなざし」の
一つひとつが、確実に会社の未来を
作っています。

まずは、部下の小さな「良い行動」を見つけて
理念と絡めて声を掛けてみませんか?

我々もさんよし会でそのような皆様と
一緒に学び、その歩みをサポートしていきたいと思います。


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