AIでアーティストが淘汰~YOSHIKIの意見に物申す
チームSKM 池原です。
1月18日の日経新聞に以下のような記事が
ありました。
「AIでアーティストが淘汰 YOSHIKI氏」
記事は、X JAPANのYOSHIKI氏が
AIによってアーティストの
仕事が淘汰されるという危機感を語る記事でした。
米音楽チャートのビルボードの上位を
AI製音楽が占める。または、音楽配信サービスの
新曲の3割をAI製が占める例もあるそうです。
これに対し、YOSHIKI氏は
「アーティストの立場から見るとカオスだ。
今後AIはどんな難しい曲も作曲するだろうし
ステージでの演奏も出来てしまうだろう。
人間のようにたまに間違ってみせることだって
学べると思う」と危機感を吐露しています。
<YOSHIKI氏の意見>
この記事に対し、たしかにそうだなと
読んでいたのですが、途中から違和感を感じ始めました。
たとえばこんな記述です。
「AIが作成した曲は元々人間が作った曲だ。
著作権はアーティストが存在するためのひとつの
道しるべと言える。アーティストに収益を還元する
システムをもう一度考え直すときにきている。」
「楽曲をAIのトレーニングに使っていいか、
アーティストが全て承諾しているかどうかが
はっきりしていない。」
「AIの学習元を明確にし、この曲はビートルズの
要素が0.3%、ストーンズの要素が5%と判定し
それに基づいて収益を還元すればいいのではないか」
(一部要約)
上記の意見を聞いてどう思われたでしょうか。
何か、音楽の保護というより、音楽ビジネスの保護を
訴えているように思えたのです。
<AI時代のアーティストの生存戦略>
私が思うのは、アーティストが今までのように
音楽を制作して、それを商品として
販売するというビジネスモデルで生き残るのは
難しいのではないかということです。
AIが作ったのか、人間が作ったのかは
もはや見分けがつきません。
アーティストは芸術家です。
芸術家は作品を作るのが仕事ですが、
AI時代にはそれだけでは勝負出来なくなる。
AIによって世界は変わりました。
産業革命、電気の発明、パソコンの登場などに
匹敵するゲームチェンジです。
今までのやり方がAIに代替され
多くのクリエイター、デザイナーは仕事を
奪われます。
我々、士業も他人事ではありません。
ではどうすればいいのか。
その一つの方法は、発想を変えることです。
AIを敵ではなくライバルと捉える。
または協力者と捉える。
ライバルと捉えるなら
AIに出来ない、人ならではのライブ感を演出するとか
協力者と捉えるなら
AIを使って、今までの音楽の表現を
バージョンアップさせられないか。
など、これまでと違う発想をするしか
ないと思うのですが、YOSHIKI氏が語った
収益の還元方法などは、何か既得権益の
保護といった足元しか見てないように
感じました。
そこにこだわるのは、過去の音楽家だけであり
ファンであるエンドユーザーのほうを
見ていないのではと思ってしまいました。
<AIに代替されない価値とは>
少しアーティストとは違いますが
AIが発展しても、この仕事はAIに代替されない
と思っている芸能関係の仕事があります。
私が思っているその仕事を当ててみて下さい。
ヒントを出します。
1.俳優
2.コメディアン
3.マジシャン
どれでしょうか。
正解は
2.コメディアンです。
その証拠として、AIに「面白い漫才の台本を書いて」
と依頼してみて下さい。
それっぽい台本は作ってくれますが
ひとつも面白くありません。
「なぜAIの漫才は面白くないのか。」
そこにアーティストが生き残る道があるような
気がしています。
笑いが生まれる理由。
それはロジックではありません。
人間がもつ嫉妬や負の感情や、独特の間、
奇抜な発想など、数値化やパターン化できない
ライブ感だと思うのです。
誰が言うか、どんな声のトーンで言うか、その背景に
どんな情報があるか、など無数の要素が積み重なって
人の脳にイメージを与え、笑いが生まれる。
この感じをアーティストで例えると
作る音楽だけでなく、生き様とか、演奏力とか
見た目とか、それらを駆使して
個性的な作品を作り上げれば、それはAIには代替されない
ものになるのではと思います。
<最後に>
AIが考えた歌詞やメロディーはあくまで
今までの音楽をそれっぽく真似したもの。
つまり、このような「~ぽい」で代替される
機能的な音楽は、AIに代替されるでしょう。
ただ「AIっぽくない」ものには
それまで以上に価値が生まれるのではないでしょうか。
この「AIっぽくない」方向で
価値を生み出していくことが
本来の芸術の役割ではないかと思うのです。
YOSHIKI氏も記事の最後にこう書いています。
「芸術家はどこかで突拍子もないことを起こす。
そういう存在が出てきてほしいし、自分が
そういう存在であるべきではないかと
自分で問いかけたりもしている。」と。
YOSHIKI氏始め、トップアーティストには
AIなんかに負けないぜ!といった気概を見せてほしいものです。
”AIとどう向き合っていくのか”
色々な業界で真剣な議論が始まっていく一年になりそうです。
明日のさんよし会は
ベストホームの感動物語から学ぶ会です。
こちらでは経営者・リーダーの仕事に
向き合う姿勢について取り上げます。
ぜひお楽しみに。
*********
■イキイキ働きたいカッコイイ大人のベースキャンプ「
https://s-kando.com/service/


