離職防止は“声かけ3秒”から 「経営者が守る職場の心の安全」

チームSKM 吉田です。

以前のブログでは
「メンタルヘルスは企業の生命線」という
テーマでお届けしました。
その中でも、社員への“声かけ”がいかに
重要な役割を果たすかを強調しました。

10月には労働衛生週間が設けられており、
職場の健康や安全について改めて考える機会が増えます。

メンタルヘルスもその重要なテーマの
ひとつとして、経営者・リーダーが積極的に
取り組む姿勢が求められます。


【ストレッサーは職場のあちこちに 
     経営者が知るべきリスク要因】

メンタル不調の背景には「ストレス」があります。
そしてその元となるのが「ストレッサー(ストレス要因)」です。

代表的なものには以下のようなものがあります。

・職場環境や人間関係(上司との不和、業務過多など)
・ライフイベント(結婚、出産、離婚、身内の死など)
・身体的要因(睡眠不足、慢性的な病気)

人生の出来事をストレス度で数値化した
「ライフイベントスコア」という指標もあります。
たとえば、配偶者の死は100点、離婚は73点、
昇進や出産も40点前後。
本来うれしいはずの出来事でもストレスを
伴うことがわかっています。

ただし、これらはあくまで参考値。
性別や個人の価値観、環境によって感じ方は
大きく異なります。



【「声かけ」は関係性がすべて 
      3秒の勇気が離職を防ぐ】

職場でふと目に留まる、元気のない社員の姿。
「元気ないけど、どうしたの?」と声をかけるべきか、
そっとしておくべきか。

その一言が相手の心に届くかどうかは、
言葉の選び方と日頃の関係性にかかっています。
声かけは、職場の体温計のようなもの。
日々の小さな挨拶や雑談が、チームの温度を
教えてくれます。


逆効果になりうる声かけ

「元気ないけど、大丈夫?」という言葉は、
一見すると気遣いのようですが、
実は相手にプレッシャーを与えることがあります。
特に、本人が一生懸命に平静を装っている場合、
「見抜かれた」と感じてしまい、かえって心を閉ざすことも。

また、普段から感情を表に出さないタイプの社員には
「余計なお世話」と反発される可能性もあります。


効果的な声かけの3つのポイント

日頃の挨拶や雑談の積み重ねが信頼の土台に
・状況に応じた「見守り型」の言葉選び
・知り得た情報を活かした自然な会話

たとえば、
・出産した社員には
「おめでとうございます!寝不足になってませんか?」

・育休から復帰した男性社員には
「お子さんとの時間、どうでしたか?
 少しずつ慣れてきましたか?」

・身近な人を亡くした社員には
「大変でしたね。少し落ち着かれましたか?」

こうした声かけは、
日常的な関係性があってこそ成立します。
関係性がないまま踏み込むと、誤解されたり、
腫れ物に触るような空気になってしまい、
かえって距離が生まれてしまいます。


【ツールの力を借りる 
  AIが“気づき”をサポートする時代へ】

最近では、メンタルヘルスを意識したユニークな
ツールも登場しています。

たとえば、出退勤管理ソフトと連動し、
顔認証や会話を通じて約3秒でストレス度を
測定できるAIツール。

声帯の震えから9つの感情指標を数値化し、
異変の兆候を早期に察知する仕組みです。

これは社員を“管理”するためのものではなく、
感情の傾向を「見守る」ためのもの。
客観的データが蓄積されることで、
リーダーが「気づける」きっかけを得ることができます。


【経営者がまず一歩を踏み出すとき
    心の安全経営の始まり】

労働衛生週間は、単なる啓発イベントではありません。
経営者・リーダーが「まず自分から」メンタルヘルスに
向き合う姿勢を示す絶好の機会です。

声かけ、関係性づくり、そしてツールの活用。
社員の心に寄り添う一歩を今日から始めてみませんか?

この活動は、健康経営の推進だけでなく、
離職防止にもつながります。



【さんよし会の研修案内 対話力を磨く実践の場へ】

11月25日に
【メンタルヘルスマネジメント~見逃さないための視点と対話力~】の
研修を行います。

「メンタル不調は突然起こるものではない」

その兆候にいかに気づくか。経営者・リーダーが知っておくべき視点と
対応力を身につける研修です。

ぜひお気軽にご参加ください。


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