万博で感じた共通目的と対話の価値

チームSKM 上村です。

万博も終わりましたね。
皆さん、万博には行かれましたか? 

私は結局8回訪問しました。
最後は9月20日。
中小企業診断士の仲間4人で
事前予約していた「PASONA館」のみ入館。
あとは大屋根リングを歩いて景色を楽しんでいました。 

この訪問の目的は「ただ楽しむ」だけでなく
ワークショップの研究と実践をしている仲間と共に
「学び・気付き」を得ることでした。


 そこで実践したのが「対話的鑑賞」です。


対話的鑑賞とは?

対話的鑑賞は、1980年代にアメリカで生まれた美術鑑賞法です。
複数の参加者が美術作品を前に、ファシリテーターの進行のもと
作品から何を感じ、考えたかを自由に話し合うことで
作品への理解や自身の発見を深める鑑賞方法です。

 

この手法を万博のパビリオンや景色に応用してみたのです。
つまり、万博の展示や景色をまるで美術作品のように鑑賞して
そしてそれを観て何を感じたか、考えたか自由に話しあったのです。

という流れに沿って、最後に振り返りを行い
それぞれが問いを投げ合いました。

「一番、心を震わされたのは?」
「印象に残ったシーンは?」
「生きるとは何か?」(PASONA館のテーマが「いのち、ありがとう。」だったので)

 

カラオケ盆踊りと大屋根リングで感じた「生きる」

この日はPASONA館見学以外で
吉本のステージでカラオケ盆踊りというものが開催されていました
抽選で選ばれたお客さんがステージでみんなの前でカラオケを歌い
芸人さんやダンサーさんが盆踊りをして、
参加者も皆で盆踊りをするというものです。

この日は月亭方正さんや藤崎マーケットさんがMCをされていました。


盆踊りとはイメージが違う洋楽のボン・ジョビの曲や
最近のアーティストのYOASOBIの曲など
多様性に満ちた自由な選曲で自由に皆さんも踊っておられました。

洋楽や最新曲と盆踊りという一見ミスマッチな組み合わせですが
見事なマリアージュでとても盛り上がった空間でした。
私も腕を振り上げ一緒に熱唱してまさに夏フェスにいるようでした(笑) 


何を言いたかったかというと、
「生きるとは何か?」という問いに対して
私は「つながること」という回答をしました。
他の皆さんは「笑うこと」「感じること」という回答もありました。 


私はカラオケ盆踊りで見ず知らずの初めましての人たちが
音楽という共通のツールを通じて一体になる空間を体感して
まさに「生きている」というふうに感じました。 


そして大屋根リングを歩いている時に
本当に多くの人がこの会場にいるなと感じた時に
「万博」というイベントに対して何らかの興味を持って
これだけ年齢も国籍も違う人たちが集まっているという事実に
当たり前のようで当たり前ではないんだなと感動しました。

 

対話的鑑賞で得た2つの学び 

今回の体験から得た気付きは2つです。 

1つは音楽にしても万博にしても「共通の目的」がある
人は一体になれる、繋がれるということ。

もう1つは普段何気なく過ごしている日常や見ている景色について
意図を持って鑑賞(観察)して、そして対話をすることで
違った見方や新たな視点が生まれてくるということです。 

私はワークショップデザイナーとしても活動をしているのですが
ワークショップは非日常的かつ内発的な楽しさをもつ体験を通して
日常に新たな意味や創造をもたらすもの”というふうに定義されます。

 

組織活動への応用

この学びは組織にも活かせます。
例えば共通目的を持つということは
次のようなシーンで応用できます。


・理念という共通目的
より大きな視点でいくと経営理念や
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)などは
組織における共通目的の主たるものです。
こういった組織の北極星を明確にすることで
そしてそれを浸透させることで人は同じ方向に向かうことができます。


・朝礼や会議での応用(共通目的)
議題に入る前に「今日の会議の共通目的」を一言で確認するだけで
参加者の意識が揃い、建設的な議論がしやすくなります。

例えば「今日はA案かB案かを決めることがゴールです」と共有することで
無駄な横道に逸れるのを防げます。 

また観察と対話も朝礼や会議でも活用ができます。


・朝礼や会議での応用(観察と対話)
会議や朝礼で 参加者がどこか違和感を抱えている顔をしていたり
「形骸化して惰性で行っているな」と感じる瞬間はありませんか?
注意深く観察していると、そうしたサインを拾うことができます。

そのとき、ただ流してしまうのではなく
後で「なぜそう感じたのか」を振り返り、仲間と対話する。
これが振り返り(リフレクション)です。

・「あの時、皆の表情が硬かったのはなぜだろう?」
・「自分はどう感じたか?どんな思考が働いたか?」


事実(観察)と感情・思考をセットで振り返ることで
新しい視点や改善のヒントが得られます。
会議の進め方や朝礼の設計を見直すきっかけにもなり
組織の活性化につながります。

 

さんよし会のご案内

さんよし会では日常では考えない問いをテーマにして
対話やワークを行ったりもします。

自社の課題に置き換えて一度一緒に対話してみませんか?

是非ともご都合がつき、ご興味のある回に参加いただき
日常に新たな意味や創造を、、、
いやそこまでいく必要もありません。
日常にちょっとした潤いや元気を持ち帰ってください。



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