経営リーダーに必要な「無」の技術

こんにちは。

ほめニティ事業部長の中川です。

 

今日もゆるーくやってまいります。

よろしくお願いします。


部下との1on1や会議で、つい「結論を急ぎすぎたかな」と反省することはありませんか?

リーダーにとって「答えを出す力」は重要ですが、

時にそれが相手の成長を奪ってしまうこともあります。

 

そんなとき役立つのが、あえて自分を「無」にする姿勢です。

 

「無」の体験からの気づき

先日、奈良のお寺で「お砂踏み」「写経」「戒壇巡り」を体験しました。

いずれも「無」になることを求められる環境で、
自分の思考や行動がどう変わるかを体感できるものでした。

 

特に印象的だったのは「写経」です。
静寂の中で筆を進めながらも、頭には雑念が次々と浮かびます。

 

「上手に書けるかな」

「正座はいつまで耐えられるだろう」

「ただなぞるだけで意味があるのか」

 

雑念に支配されていると字は乱れ、
逆に没入して「無」に近づくと不思議なほどきれいに書けました。

 

ここから学んだのは、

・「無」は簡単に続かない

・雑念との闘いの連続である

・始まりと終わりの集中に価値がある 

ということです。



人間関係における「無」の力

私たちは日々、家族・同僚・部下など、誰かとの関わりの中で生きています。

その関係性を良くするカギは「聞き方」にあります。

 

しかし私はよく失敗します。

 

相手の話を聞きながら、

「この人の問題は何か?」

「私ならこう考える」

「こうアドバイスすれば解決できる」

と、“私”が前面に出過ぎてしまうのです。

 

結果、相手が本当に求めていたのは「ただ話を聞いてほしいこと」だったり、
「自分で答えを見つけたかったこと」だったりするのに、
それを邪魔してしまった経験が何度もありました。


そこで大切なのが「無」になることです。

 

リーダーの1on1に通じる「無」

経営者やリーダーに求められる1on1の姿勢は、まさに「無」に通じます。
相手に答えがあると信じ、余計な助言を控える姿勢です。


具体的には、

・自分の考えをいったん捨てる

・相手の話に没頭し、映像を思い浮かべる

・ぼやけた部分は質問で確認する

・聞かれた時だけ自分の体験を話す

・結論を急がず「そうなんだね」で止める勇気を持つ

これは「写経」と同じで、雑念(=自分の意見)を手放す練習に近いのです。



経営に活かす「無」の技術

会議や部下との対話でも、「解決策を示さなければ」という思考の雑念が常に浮かびます。
そこをあえて抑え、相手に考える余白を与える。
それこそがリーダーの器を広げ、部下の主体性を育む姿勢だと思います。

「無」になることは、単なる瞑想や修行ではなく、経営の現場で生きる技術です。


さんよし会のご案内

次回のさんよし会では、長坂養蜂場様を題材に
「恩送り(未来に何を遺すか)」を共に考えます。
90年前、ゼロ=「無」の状態から築かれた事業の根源を探る時間です。

ぜひ一緒に、未来の経営を考える機会にしていただければ幸いです。


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